“虚報”を使って主流派狙いか 茂木幹事長の「70票は確保」に「マユツバ過ぎる」の声【自民党総裁選ウラのウラ】

国内 政治

  • ブックマーク

「数字は眉唾でしょう」

 8月14日、岸田文雄首相(67)が退陣を表明したことで、9月の自民党総裁選は一気に無秩序状態へと突入している。茂木敏充幹事長(68)は周囲に「議員票の70票は確保した」と語るも、その数字は甚だ怪しく……。

 ***

 今回の自民党総裁選は候補者が乱立する異常事態になりそうだ。自民党69年の歴史を振り返っても、6名を超える候補者が出馬した総裁選は4回だけなのに、今回は実に12名が推薦人集めに動き始めているのだ。その中の一人、茂木氏は周囲にこううそぶいているという。

「(全体で367票の)議員票のうち、70は確保した。問題は決選投票だ」

 しかし、政治部デスクはこう首をかしげる。

「裏金問題後、小渕優子選対委員長や関口昌一参院議員会長らの脱会が相次いだ旧茂木派は現在、全部がまとまったとしても70には到底満たない。その数字は眉唾でしょう」

「自陣営を高く売って主流派に」

 ここで、さる永田町関係者の解説にも耳を傾けてみよう。

「自民党総裁選は1回目の投票では議員票と党員票が367の同数で計算されます。今回の総裁選は候補者が乱立するので議員票が割れ、相対的に党員票の価値が増すといわれています」

 そしてこう続ける。

「1回目を勝ち残った1位、2位の候補者が戦う決選投票は、1回目と異なりほぼ議員票で勝者が決まる仕組みです。茂木さんは党員に不人気ですから、決選投票には残れないでしょう。ですが、1回目で議員票をある程度取れるならば、決選で勝ち馬に自陣営を高く売って主流派になることができる。“70発言”の真意はそんなところにあるんじゃないですか」

 つまり“虚報”すら用いて、今から自陣営を他陣営に高く売りつけようというのが茂木氏の“兵法”だというのだ。8月29日発売の「週刊新潮」では、総裁選の知られざる舞台裏について、各候補の動きと併せて詳報している。

週刊新潮 2024年9月5日号掲載

あなたの情報がスクープに!

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。