「無惨な最期」で戦死した部下…遺族と面会した元指揮官が取った思いがけない行動とは #戦争の記憶
「この世の地獄」と形容された沖縄戦で、無念のうちに戦死した倉田貫一さん(=中尉、享年38)と、郷里に残された妻・琴さん。
貫一さんが所属した第24師団歩兵第32連隊・第1大隊を率いていた伊東孝一大隊長は、部下のおよそ9割を死なせてしまった罪の意識から、戦後、その遺族たちに宛てて「詫び状」を送り続ける。「肉一切れも残さず飛び散ってしまったのですか」――大隊長へ宛てた手紙の中で、夫の死に様についてストレートに尋ねる琴さん。
それから数十年もの時を経て、琴さんの手紙はその長男のもとへと「返還」され、彼は伊東大隊長との面会を切望する。...