「松山英樹」が盗難被害、臨時キャディと優勝、腰痛で棄権…五輪銅メダル後の“アップダウン”を乗り越え年間王者に輝けるか

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ツアー選手権の松山は7アンダーから

 松山は第2戦をランク3位で迎え、2日目の朝に棄権したものの、第2戦終了後も彼のランクは3位のまま変わらなかった。そのため、今週のツアー選手権を7アンダーという有利な位置からスタートできる。

 すでに第1戦で優勝し、360万ドルの優勝賞金を手に入れている松山が、最終戦でも勝利すれば、3週間で41億円超を稼ぐことになる。たとえ優勝できずとも、2位のボーナスは1250万ドル、3位は750万ドル、4位は600万ドル、5位でも500万ドルと、ビッグマネーの魅力は尽きない。

 ただ一つ心配なのは、松山の体が回復し、最終戦を戦うことができるかどうかである。銅メダルの後に盗難、その直後に見事な優勝、そして今度は棄権と、山あり谷ありの松山だが、シーズンエンドの最終戦は、是非ともPGAツアーの頂点に立ってほしい。

舩越園子(ふなこし・そのこ)
ゴルフジャーナリスト/武蔵丘短期大学客員教授。東京都出身。早稲田大学政治経済学部経済学科卒。1993年に渡米し、在米ゴルフジャーナリストとして25年間、現地で取材を続けてきた。2019年から拠点を日本へ移し、執筆活動のほか、講演やTV・ラジオにも活躍の場を広げている。『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『才能は有限努力は無限 松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。1995年以来のタイガー・ウッズ取材の集大成となる最新刊『TIGER WORDS タイガー・ウッズ 復活の言霊』(徳間書店)が好評発売中。

デイリー新潮編集部

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