「夫はバラバラに飛び散ってしまったのですか」戦死の報を受け、最愛の人の弟と再婚した妻の気丈 #戦争の記憶

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「この世の地獄」と形容された沖縄戦で、米軍の迫撃砲弾を浴びて亡くなった倉田貫一さん(=中尉、享年38)には、故郷に残してきた妻と子どもがいた。

「死に水ぐらいはのめましたか」

「恐ろしければ恐ろしく、悲惨なら悲惨、哀れなら哀れなりに、詳細にお知らせいただきとうございます」
 
 終戦後、妻・琴さんは、貫一さんの元上官にあたる伊東孝一大隊長へ宛てた手紙の中で、夫が戦死した時の様子について事細かに尋ねている。

※本記事は、浜田哲二氏、浜田律子氏による著書『ずっと、ずっと帰りを待っていました 「沖縄戦」指揮官と遺族の往復書簡』より一部を抜粋・再編集し、全3回にわたってお届けする。...

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