「海のはじまり」が突きつけた“親ガチャ”の現実…目黒蓮が椅子を蹴飛ばした緊迫シーン、孤立深める有村架純に「耐えられない」

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理想の父親像とは正反対

 Snow Man・目黒蓮主演のフジテレビ系連続ドラマ「海のはじまり」に“親ガチャ”が描かれ話題となっている。(※以下、ネタバレを含みます)

 19日に放送された第8話では、予想もできなかった 毒親が登場した。大学時代の恋人である水季(古川琴音)が産んだ海(泉谷星奈)の父親になる決心をした夏(目黒)は、3歳から会っていない父親の溝江基春(田中哲司)を喫茶店に呼び出して海を紹介。しかし、基春は海を前に「変な名前」「夏の本当の娘かどうか分からない」などと暴言を吐き、夏は怒りのあまり椅子を蹴飛ばしてしまう。「どんな親も孫をかわいがる」という前提は覆され、夏は実父のいい加減さにがっかりするしかなかった。

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 親ガチャとは、親の人格や職業、財産、家系などによって自身の人生を左右されてしまうことをいう。カプセル玩具の「ガチャガチャ」や、スマホゲームの「ガチャ」などにたとえて作られた言葉。子どもがどのような親のもとに生まれるのかは運次第ということだ。夏ドラマをウォッチングしている放送ライターがこう振り返る。

「夏の母親・ゆき子(西田尚美)は、夏が幼いころに基春と離婚。夏の口からは幼少期に離別した実父についての言及がほとんどなかったため、第8話に登場する父親の人柄に視聴者の関心が集中しました。ふたを開けてみるととんでもない毒親で、孫の海に『変な名前』と悪態をつくほど。あまりにいい加減な基春は、理想の父親像とは正反対だったため、夏の絶望が切なく胸に迫ってきました。“春”から“夏”に季節が移り変わったように、2人の性格もかなりの違いがあるようでした」

 ゆき子から「あなたは子どもを釣りや競馬と同じだと思っている」と言われたという基春は、幼少期の夏について「面白かったから」と素気なく振り返る。こんな人間が父親だったら悲劇でしかない。

「夏が現在交際している弥生(有村架純)も、母親に妊娠を告げると冷たく突き放された過去があります。夏と弥生の共通点がこの“親ガチャ”なのです。ただ、こうした親も存在すること、そして世の中が思い描く理想の父親像、母親像が家族を追い詰めてしまう現実をこのドラマはしっかりと描き出しています」(前出の放送ライター)

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