ランキング上位は「アニメ」と「コミック原作」ばかり…邦画界に「実写オリジナル作品」が復活する日は来るか

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実写オリジナルがない?

 興行界にとって、かき入れ時となる夏休みシーズンが終盤に突入したが、映画界では、ある由々しき事態が浮き彫りになっている。

「夏休み期間中の『国内映画ランキング』(興業通信社提供)のトップ10を見ると洋画、アニメ、コミックの実写化作品がランキングを独占しており、邦画の実写作品が弱すぎる。その邦画実写も大半は原作ありきで、オリジナル作品が少ない。昨年まで、こんなことはなかったのですが、今年に入ってから邦画の実写オリジナル作品の低迷ぶりが顕著になっています」(映画ライター)

 夏休みシーズンがスタートしたばかりの7月19日~21日の同ランキングのトップ5は以下の通り。

1位 「キングダム 大将軍の帰還」
2位 「怪盗グルーのミニオン超変身」
3位 「劇場版すとぷり はじまりの物語 Strawberry School Festival!!!」
4位 「あのコはだぁれ?」
5位 「逃走中 THE MOVIE」

「キングダム」は山崎賢人(29)主演で、人気コミックの実写化劇場版の第4弾。「あのコはだぁれ?」は、ジャパニーズホラーの巨匠・清水崇監督が手がけたオリジナル作品だ。そして、「逃走中」は今年で放送20周年を迎えたフジテレビ系のゲームバラエティーの劇場版。
 
 翌週の同26日~28日になると、「逃走中」が早くもトップ10圏外に転落。同作と入れ替わるように、日本史の偉人たちが日本の危機を救うべく、最強のバーチャル内閣を組閣する原作を実写化した「もしも徳川家康が総理大臣になったら」が4位にランクインする。毎年恒例のライダーシリーズの劇場版「仮面ライダーガッチャード ザ・フューチャー・デイブレイク」が5位、「あのコは-」が6位に入った。

 しかし、翌週以降は強力なアニメ作品「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト」、「インサイド・ヘッド2」、人気コミックを実写化したSnow Manのラウール主演の「赤羽骨子のボディガード」、「映画クレヨンしんちゃん オラたちの恐竜日記」、「ブルーピリオド」などが続々と公開されてトップ10入りする。

 今月16日から18日の同ランキングで、コミックの実写化以外でトップ10に残ったのは、10位の「あのコは-」のみ。根強いファンを持つ清水監督の最新作ということもあって、安定した集客力を見せた。

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