「私の手には負えないから」と病院をたらい回しに…コロナワクチン後遺症の「美人コスプレイヤー」が医師への不満を募らせる理由

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ワクチン後遺症の認定が進んでいない

――コロナワクチンの後遺症に関しては存在そのものを否定する医師もいますし、認定が進んでいる状況とはいえません。

まひ:打ってすぐにアナフィラキシー(重篤な全身の過敏反応)が出たら、ワクチンが原因じゃないかとわかりますよね。私のように遅れて症状が出た人は空白期間があるので、ワクチンが原因かどうか、わからないと思います。「あなたが疲れていてそうなったんじゃないの」と言われたら、そうなのかと思うしかない。見分け方が確立されていないと思いますし、いまだに自分が後遺症だとわかっていない人もたくさんいると思う。

――まひさんは現在も後遺症に悩まされているわけですが、今になって思うことはありますか。

まひ:2年経っても症状が治らないので、もう諦めつつあります。いつ死んでもおかしくないし、今の状況を受け止め始めています。焦ってもしょうがないし……という感じで日々を過ごしていますね。今までは、家にいると不安になるし、運動も歩くこともできなかったから、自分の中で考え込んでしまい、負の連鎖になってしまっていました。すべてのことが恐怖に感じられてしまう。葛藤が生まれて複雑な気持ちになるんですよね。いつ治るんだろう、何をすればいいんだろうと、追求してきたんです。でも、症状がつら過ぎて、どんどん悪くなっているから、もう受け入れるしかないなと。

鍼灸院の先生が救いに

――受け入れることで心境は変わりましたか。

まひ:自分の心を変えていくしかないと考え、今は頭が痛くても体調が悪くても動こうと思うようになっています。美術館で絵を鑑賞するようにゆっくりと歩くようにしていますし、運転できそうなときは運転して病院に行こうと。途中でダメになったら救急車を呼べばいいと。倒れることを恐れていたらダメだと思って、前向きに後遺症と向き合っています。

――現在は鍼灸院に通っておられるそうですね。

まひ:通っている鍼灸院の先生には、必ず治るから、大丈夫だからと言って励ましてもらっています。先生はものすごく勉強熱心ですし、いろいろな患者さんを診ている方なので、希望はありますね。鍼灸を馬鹿にする医者もいますが、私は鍼灸の治療を受けた後に楽になるのは事実。こんなに凄いものはないと思っています。

――まひさんはXで自身の後遺症について発信しています。X上ではワクチンについて賛否両論様々な意見が飛び交っていますよね。いろいろなメッセージが来るのではありませんか。

まひ:後遺症だと告白してから、訳の分からない治療機器の勧誘がたくさん来るようになりました。あと、東京で医者をやっているという人から、「お金に困っているなら一緒に住まないか」とメッセージをもらったこともあります。もちろん断りましたけれど。ちなみに、彼氏とは6年間付き合っていたのですが、私がこんな状態だし、一緒にいても相手も辛いだろうということで、友達のような関係になりましたね。今、恋愛についてはあんまり考えていないかもしれない。別にいいや……という感じですかね。

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