「私の手には負えないから」と病院をたらい回しに…コロナワクチン後遺症の「美人コスプレイヤー」が医師への不満を募らせる理由

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コロナワクチン接種後、後遺症に

第1回【「頭のてっぺんから足のつま先まで蕁麻疹が出て……」秋田県在住「美人コスプレイヤー」が明かす“コロナワクチン後遺症”の現実】からの続き

 2020年から始まった新型コロナウイルス騒動。それを解決する切り札として、2021年に接種が始まったのがコロナワクチンである。政治家をはじめ、感染症の専門家などがテレビに出演し、ワクチン接種を呼び掛けた。ところが、当初は2回で良いと言われていたものが、何回も接種することになった。そして、接種開始の直後からSNS上には体調不良を訴える人が相次いだ。

 秋田県に住む「まひ」さん(29歳)は、高校生の頃からコスプレを楽しんできた女性である。ところが、2022年にコロナワクチンを接種後に深刻な副作用が起こり、現在も後遺症に悩まされながら通院の日々を送っている。仕事にも支障が出始め、長年勤めた職場を退職した。ワクチン後遺症と診断される前、地元の病院を何軒もまわったものの、どこの病院でも医師から「わからない」「異常なし」と言われてきたという。

 筆者はワクチン後遺症に苦しむ人の実態を明らかにすべく、まひさんにインタビューを申し込んだ。今回は、まひさんがワクチン後遺症と診断された経緯と、現在の後遺症の状況について話を聞いた。まひさんは「自分と同じ悩みを抱え、苦しんでいる人がほかにもいるかもしれない。少しでもワクチン後遺症の辛さを知ってもらえれば」と訴える。

(全2回のうち第2回)

たまたま行った病院でワクチン後遺症と診断

――まひさんがワクチン後遺症と診断されたのはいつですか。

まひ:2023年3月に、県内の病院でワクチンの後遺症だと診断されました。漢方外来に行ったら、おじいさんの先生が私を見るなり、「漢方薬は一応出すけれど、あなたはそういう問題じゃないからね」「あなたはワクチン後遺症ってご存じですか」と聞かれたのです。

――それまで、ワクチン後遺症というものについて知っていましたか。

まひ:いいえ。私はワクチン後遺症なんて言葉自体も知らなかったので、それってなんだろうと驚きました。意識したのは、この先生にはっきり言われてからです。ネットで調べてみたら、自分の症状に当てはまることが多すぎて、ああ、自分はワクチン後遺症なんだと確信したんですよ。

病院の対応に不信感が募る

――その後もまひさんは秋田県内の病院を回り、そのたびに違った診断をされたり、もしくは「異常なし」と言われるなどして、医療不信が募っていったそうですね。

まひ:秋田県内の病院を2年間で何十カ所と回りましたが、患者に対して親身ではないなと感じました。話を聞いてもらえない病院も多いし、お帰りくださいと言われたこともあります。ある個人クリニックでは「寝ることができれば解決する」と言われて、強い睡眠薬を出されたこともありましたが、まったく解決せず、「無理です」「僕は全然知らないんで」と言われたことも、一度や二度ではありません。患者と向き合おうという気持ちがないし、何より勉強熱心な医者が少ないなと思います。

――大学病院には行きましたか。

まひ:個人のクリニックで、「自分のところでは手に負えないから」と言われて大学病院を紹介されて行きましたが、大学のなかでもいろいろな科をたらい回しにされました。大学では、研修医が白衣のポケットに手を突っ込んで、だらしない感じで患者の話を聞いているのを見て、こんな人が医者になっていいのかなと思いました。しゃべり方もおかしかったですし。ある医者は教授なのだそうですが、診察室で私と目を合わせないで話をするし、こっちは一生懸命症状の話をしているのに、聞くそぶりも見せず、パソコンをずっと打っているんですよ。

――大学病院は私も何度も取材していますが、狭い世界で仕事をしているからなのか、常識のない医者が多い印象です。患者にそうした態度をとるのは問題だと思います。

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