「頭のてっぺんから足のつま先まで蕁麻疹が出て……」秋田県在住「美人コスプレイヤー」が明かす“コロナワクチン後遺症”の現実

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仕事を辞めることに

――話を聞くだけでも想像を絶する苦しさですね。不眠が続くと仕事にも何かと支障が出てくるのではありませんか。

まひ:このときから仕事に一切行けなくなりました。1ヶ月くらい最低限の栄養食以外食べられず、体重も5~6キロ減りました。病院で点滴を受けましたが一向に改善しませんでしたし、行ってもまったく治らないので、意味がないと思いました。ああやばい、死ぬかもという感覚が来たんですよ。もうダメだと思って、職場には退職届を出しました。

――仕事を辞めざるを得なかったわけですね。その辛さは計り知れないものがあると思います。まひさんはもともと体力には自信があったのですか。

まひ:バセドウ病ではありましたが、中学から高校ではテニス部で筋肉もあったし、大人になってからはずっと調理の仕事をしていましたから、体力には自信があったんです。体がこうならなければ今も続けていたと思います。でも、この機会に住んでいたアパートを引き払って、実家に戻りました。それから仕事は一切していません。というか、できないんですよ。副業でやっていたリモートワークもできなくなり、収入はなくなってしまいました。

――実家に戻ってからは何をされましたか。

まひ:意味がないと思いつつも、県内のあらゆる病院やクリニックに通いました。胃腸内科にも行ったり、脳の中をスキャンで見たり、とにかくいろんな科で検査を受けましたが、どこでも「異常なし」と言われました。漢方薬もいろいろなものを飲みましたが、一時的に症状が和らぐだけでそこから回復するわけではない。ただ、バセドウ病になった時に通った鍼灸院で治療を受けたら、症状もだいぶ収まり、命が吹き込まれたような感じになりました。完治するわけではありませんが、それでも辛さは一時的におさまるので、なんとか鍼灸で繋いでいるような状況です。

――ワクチン後遺症の患者さんは、医師から「精神的なものだ」「精神科に行け」と言われることが多いそうです。まひさんは、メンタルが弱いわけではなかったのでしょうか。

まひ:病みやすいタイプではありませんでした。病院にもほとんど行かなかったし、薬を飲むことにも抵抗がありました。今では薬を毎日飲んでいますけれどね。あまり飲むなと言われるのですが。
 ここ2年くらい毎日頓服を飲んでいますし、眠剤も飲むようになってしまいました。私は人と話すのも好きでアウトドア派でした。写真が趣味で、ポートレートや景色を撮ったり、カフェ巡りを楽しんだりしました。それなのに、2022年6月からはほぼ引きこもり状態になってしまいました。

――ワクチンを打ってから、生活が一変してしまったのですね。これまで語った以外にも、体調の変化は生じましたか。

まひ:その年の8月、夜中の2時に目が覚めたら、頭の中でガチャガチャと音が鳴りはじめました。このせいで不安障害や強迫症になり、聴覚過敏にもなってしまいました。実家が田舎にあるので、近所でよく芝刈りをしているのですが、草刈り機の音を聞くだけでもしんどくなったし、家電が出すピーッという電子音も大きく感じる。今まではうるさいと思わなかったような音を大きく感じてしまう。今もこれは治っていなくて、むしろ悪化していますね。

第2回【「私の手には負えないから」と病院をたらい回しに…コロナワクチン後遺症の「美人コスプレイヤー」が医師への不満を募らせる理由】では、コロナワクチン後遺症と診断された美人コスプレイヤー・まひさんに、病院で受けた医師からの杜撰な診察の実態や、後遺症と向き合うようになった経緯などについて伺った。

ライター・宮原多可志

デイリー新潮編集部

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