元”練習生”が現役K-1チャンピオンを告発「暴力で脅され日払いバイトの稼ぎを上納させられた」王者は「頼まれて生活の面倒を見ていただけ」と反論

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パンチやキックの効果を試す「実験台にさせられた」

 なぜ大怪我を負った後も金子の元から離れなかったのか、という疑問にAさんはこう答えた。

「私は格闘技のセンスがなく一向にデビューできませんでしたが、あの頃はまだしがみついてでも続けたいという思いがありました。だから彼と行動を共にしてしまった。彼はそんな私の思いを利用し、暴力で支配して洗脳し続けたのです」

 大怪我から半年ほどすると、個人マネージャーのような扱いを受けるようになったと話す。

「マネージャーになりたいと言ったこともなければ同意したこともありません。暴力が怖く従わざるを得ず、無給で働かされました」(同)

 週3回、朝9時に金子が通う門前仲町のパーソナルトレーニングジムに、シューズなどの練習道具を届けるのが日課になった。そして金子がトレーナーとの練習を終えると、人目がつかない建物の陰に連れて行かれ、「暴行」が始まったというのだ。

「この頃になるとボディプロテクターをつけることもなかった。キックやパンチがどの程度相手にダメージを与えるかを試す『実験台』にさせられ、それを動画に撮らされるのです」(同)

地面に転がるAさんに向かって金子が投げかけた言葉

 下記はその「練習」を映した動画の内容だ。

 動画はコインパーキングの車の陰に短パン姿の金子が立っているところから始まる。金子がつけているのは8オンスの実戦用グローブだ。そこに遅れて防具なしのAさんが登場し、両手を前方に差し出して「ノーガード」の構えを取る。

 すると金子はAさんの腹に向かってパンチを繰り出した。

 苦しげに悶えて後退りするAさんに金子は“もっと前に出ろ”と手で指示。痛みを堪えながら前に出るAさん。再び金子はAさんの腹部に向かって打ち出すが、Aさんは苦しそうに顔を歪めている。

 ふらふらになりながらも再び腕を前に差し出したAさんの腹部に、金子が最後に渾身の一撃を浴びせると、Aさんはたまらず地面に倒れ込んだ。だが、転がるAさんを金子は介抱しようともせず、グローブを外しながらこう投げかけるのである。

「オッケー。カメラみて。撮れてる?」

 それに対しAさんは「はい」と答えて立ち上がるところで終わっている。Aさんはこのような練習が「週2回、30分以上あった」と話す。

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