「真っ黒のグラマン戦闘機が頭上ギリギリに覆いかぶさって…」 小学3年生だった横尾忠則の“恐怖の戦争体験”

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 終戦記念日が近づくと戦争の記事が新聞紙面を埋めつくします。僕は小学3年生の時に終戦を迎えるのですがこの年はすでに本土空爆の末期を迎えていました。幸い僕の郷里(当時の兵庫県西脇町)は空爆の対象にはならなかったのですが、それも時間の問題だったと思います。

 終戦の前年位だったか、初めてB29が飛行雲を噴(は)いて上空を飛行しているのを見た時は、まるで銀の十字架のように機体が青空を背景に輝やいて見えました。そのB29に日本の小さい飛行機が飛びかかっていくのを見ましたが、B29の高度には届きません。...

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