1年半ぶり“復活”「氷川きよし」は演歌を捨てるのか 歌番組からは熱視線、意外にも「コンサート動員」に不安

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音楽性に変化

 演歌の貴公子などといわれ、演歌歌謡曲界を長年、けん引してきた氷川だが、休業する前から、その音楽性には大きな変化が見られていた。

「コンサートでもデビュー曲である『箱根八里の半次郎』や大ヒットした『白雲の城』などこそ歌っていましたが、半分はポップスだったり、シャンソンだったりを歌っていた。“演歌は歌いたくない”と言い出したりしていたほどです。しかし、氷川を支えているファンの大半は、やっぱり氷川の歌う『股旅演歌』や、王道演歌が好きでついてきた人たち。ポップス系の歌を歌うところまでは付いてこられたでしょうが、休業前は、ステージ上で王女様のようなロングドレスを着たりもしていました。氷川のことを、自分の息子や男の子の孫のように見ていたファンからしてみたら、イメージが変わったと感じ始めてもおかしくないでしょうね」

「いまの発言はNG」

 休業中もその傾向は変わらなかった。この8月に自身のインスタグラムでアップされた写真を見て、「胸元ざっくり」と表現したメディアもあるほど。「女子会したい」、あるいは、自分のことを「キイナママ」と言ってみるなど、自由な印象を与えている。

「休業する前から、囲み取材などでは、美容の話などを積極的にしていましたし、ステージでドレスを着たいなどの発言も多かったんです。いまの時代、自分の好きなように生きていくということは大事なことでしょうが、旧来のファンのことを考えると、それがプラスにだけは働かないとわかっていたのが当時の所属事務所で、囲み取材が終わった後は、『いまの発言はNGでお願いします』と報道陣に行って回るのが当たり前のようになっていった。休む直前には、もはや囲み取材が行われることはなくなっていった」。

 今や事務所を離れ、独立した。

「氷川に対し、こうした方がいいなどとモノが言える人はいないでしょう。確かに今の氷川は以前よりもきれいかもしれないし、美しいかもしれませんが、これまでのコアなファンがそこに魅力を感じて付いてくるかどうかは未知数です。ただ、もちろん、氷川自身もそのことには気がついていて、好きな歌だけを歌うつもりはない。当然、演歌も捨ててはいかない方針です」

 17日のコンサートでは、演歌とポップス合わせて計32曲を披露した氷川。

「今後、楽曲や打ち出すキャラクターの方向性について、誰に相談し、どのような選択をしていくのか。それがどのような結果を生むのか。注目されます」

芸能記者 山本義和

デイリー新潮編集部

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