夕方ニュースが「年金生活の苦境」企画を連発 背景にある2つの事情と“テレビの老い”

エンタメ

  • ブックマーク

 最近、民放テレビの夕方ニュースで「年金生活」特集をよく目にするようになった。お年寄りにインタビューし、その生活の苦境ぶりを明かしてもらうという内容が多い。こうしたシニア向けの企画に、各局が組む理由はどこにあるのだろうか。【水島宏明 ジャーナリスト/上智大学文学部新聞学科教授】

 ***

 典型的なのがフジテレビの夕方ニュース「イット!」だ。

 8月15日の同番組では、「きょう15日は2か月に一度、年金の支給日。都内の金融機関には多くのシニア層の姿がありました」というナレーションとともに、物価高や猛暑で支出が膨らむシニア世代の年金の使い道を取材したVTRを放送していた。...

つづきを読む