無税の「政治資金」5000万円を父から“贈与” 「小泉進次郎」は本当に自民党を刷新できるのか? 地盤、看板、カバンを全て引き継いだ「究極の世襲政治家」 

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 8月21日、新聞各紙が朝刊の1面トップで報じたのが「小泉氏 総裁選出馬へ」だった。岸田文雄首相(67)は14日、次期自民党総裁選に出馬しないことを発表。それ以降、取り沙汰される総裁候補の中で、人気No.1と言われる小泉進次郎・元環境相(43)が出馬するというのだから、1面になるのも当然だろう。もっとも、当の本人が出馬を明言したわけではない。

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 総裁選は9月12日に告示され、27日に新総裁が選出される。

 進次郎氏の出馬は、彼が周囲に決意を固めたことを語り、支持依頼を始めたことから報じられた。ちなみに、彼は周囲にこう語っているという。

「顔を替えればいいという問題ではなく、この総裁選は、党を変えるための真剣勝負にしないといけない」(読売新聞:8月21日朝刊)

 かつて「自民党をぶっ壊す!」と発言して総裁選に勝利した、父で元首相の小泉純一郎氏(82)を彷彿させる勇ましい言葉だ。政治部記者は言う。

「現在の自民党は、政治資金パーティーの裏金事件や統一教会(現・世界平和統一家庭連合)との関係が明るみになり、支持率は地に落ちました。各地の補欠選挙で自民党推薦の候補が連敗したのはその証拠です。このままでは次の衆院選に勝てるはずもないので、岸田首相は降りるしかなかった。一方、こうした問題にほとんど無関係で、無傷と言っていいのが進次郎氏でした。統一教会の支援は受けていませんし、派閥にも属していないのでキックバクもない。なにより、まだ40代前半と若い。まさに自民党が新しくなったことをアピールするにはうってつけです」

史上最年少の総理に?

 すでに出馬を表明した小林鷹之・前経済安全保障相(49)をはじめ、石破茂・元幹事長(67)や高市早苗・経済安保相(63)、河野太郎・デジタル相(61)など10名以上の名が候補者として挙がる中、進次郎氏は最も若い。

「戦後、最も若くして首相になった安倍晋三さんでも52歳、最年少記録は伊藤博文の44歳ですから、もし進次郎氏が総裁になれば彼らよりも若い総理大臣が誕生するわけです」

 まさに自民党が生まれ変わるというわけだ。

「それはあくまでもイメージの話でしょう。進次郎氏は時として自民党の姿勢を厳しく批判し、“もの言う政治家”“戦う改革者”と評されることもありますが、彼こそ最も旧態依然とした自民党らしい政治家と言えるからです」

 どういうことだろう。

「選挙で必要とされるのは、資質や政策より地盤(ジバン)・看板(カンバン)・鞄(カバン)、いわゆる“三バン”です。地盤は後援会などの支持組織、看板は知名度、鞄は選挙資金です。進次郎氏はこれらすべてを継承した極めつきの世襲政治家ですから」

 進次郎氏が衆院選に初出馬したのは、父・純一郎氏が引退を表明した翌年の2009年に行われた第45回衆議院議員総選挙だった。まずは地盤である。

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