“記憶”が苦手な人はやるべき… 現役東大生が選んだ「本当に使える勉強法」2つ

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 総務省統計局が昨年発表した資料によれば、「就業者に占める転職等希望者の割合」は15.3%で過去最高だったという。働き手の不足も相まって、「転職が当たり前」の時代に入りつつある日本。ただ、キャリアアップを伴う転職に避けて通れないのが「勉強」だ。しかし、記憶力は20代をピークにあとは低下の一途を辿ってしまう。後編でも引き続き、現役東大生で「ドラゴン桜」の監修も務めた西岡壱誠氏がオススメ勉強法をご紹介する。

(前後編の後編)

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※以下、『勉強法図鑑』(西岡壱誠と東大カルペ・ディエムの共著、TAC出版)の内容より、一部を抜粋/編集してお伝えする。

ミス集め勉強法

 ミス集め勉強法は、自分のできていなかった部分を集めてミスノートをつくる勉強法です。テストや問題演習の際に、どこをまちがえたのかを分析します。そして、まちがえた問題と、自分のまちがった答え、それがどのようなミスなのか、さらにその理由などをノートにまとめていくものです。

 ケアレスミスは「注意不足で本来の実力が発揮できなかった」という意味ですが、どんなミスでも、「本来の実力」の範疇に含まれます。たとえケアレスミスであっても、ミスはミスであり、復習して二度と同じミスをしないようにしなければなりません。そのための勉強法が、ミス集め勉強法です。

ミスノートのつくり方

 ノートを用意して、以下の3つを書き出します。

(1)どのようなミスなのか
例:+と-を書きまちがえた計算ミス、「専門」を「専問」と書いてしまった漢字ミス

(2)なぜそのようなミスをしてしまったのか
例:計算が複雑で処理しきれなかった、時間がなくて急いでいた、まちがえて覚えていた

(3)これからどのように改善するのか
例:試験終了10分前には問題を解くのをやめて検算に徹する、これまでの試験を見直してまちがえやすい漢字リストをつくる

 書き出したら、同じミスをしないようにするためにはどうすればいいかを考えましょう。その際、「気合で乗り切る」「がんばる」の ような根性論はよくありません。しっかり分析し、同じことをくり返さないように意識することが大切なのです。

ミスを3つに分類しよう

 ミス集め勉強法を実践していくときにおすすめなのが、ミスを3つに分類することです。問題が解けなかった場合、基本的にはこの3つのミスのうちのどれかにあてはまります。

(1) 知識不足:基本の知識が欠けている(暗記するべき事項を忘れてしまっている)
(2) 演習不足:知識の応用の仕方がわかっていない(演習の経験が足りない)
(3) 取りこぼし:試験の最中に起こったミス(試験時間が足りない、ケアレスミスなど)

 知識が足りないだけ、知識はあるけど演習不足で解けない、試験時間が足りないなどの取りこぼし、という3つにミスを分類するのです。そして、知識が足りないなら知識を得る勉強をします。演習が足りないなら演習を増やします。取りこぼしが多いなら本番同様の形式の勉強が必要でしょう。そういった意識を持ちながら勉強しましょう!

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