「根尾昂はリリーバー向き」の声も…「2軍」は首位独走なのに「1軍」は最下位争いで、中日の“若手起用”に問題はないか?
若い選手が多いが……
8月16日からの阪神3連戦を2勝1分けで終えた中日・立浪和義監督(55)は、「3年連続最下位」を何としても阻止するため、最後までベストメンバーで戦うつもりだという。しかし、チーム事情はなかなか苦しそうだ。18日に勝利投手となった大野雄大(35)だが、1週間前の11日の巨人戦では敗れている。
「大黒柱の大野を送りながら負けてしまったことで、チームの雰囲気は最悪でした。もう、高橋宏斗(22)が投げる試合以外は勝てないのではないか、そんな見方が多くなっていました」(名古屋在住記者)
同日は本拠地・バンテリンドームでの今季最後となる巨人戦だった。敗戦により、チームの借金は今季ワーストの「12」まで膨らんだ。翌日の東京ヤクルト戦にも敗れ、中日は43勝56敗で同率最下位に転落、借金ワーストを更新しているのは既報通りだ。一方、本拠地での巨人最終戦後、立浪監督は気になるコメントも発していた。
「(試合に)出ている以上、そんなことは関係ない」
やや強い口調で否定したので、担当記者団もちょっと驚いたという。「関係ない」と否定したのは、同日のスターティングメンバーについて。4番を務める細川成也(26)を始め、石川昂弥(23)、岡林勇希(22)、村松開人(23)、田中幹也(23)など、現在の中日のスターティングメンバーには若い選手が多い。
「彼らの経験不足が、試合を有利に運べない一因ではないか」
立浪監督は、この質問を否定したのだった。ただ、今の中日に他球団のような30代前後の働き盛りの選手が少ないのは事実。だから石川たちをスタメンで起用するしかないというチーム事情がある。
「中田翔(35)と中島宏之(42)の両ベテランがファーム落ちしてから、ガラリとチームの雰囲気が変わりました。良く言えば、“これからのチーム”。でも、若い選手が多いわりには覇気が感じられません」(前出・名古屋在住記者)
今シーズン、立浪監督が若手にチャンスを与える場面は何度もあった。それが結果に結びついていないということは、数少ないチャンスをモノにできなかった選手が悪いのか。それとも、個々の選手のセンスを見極めて適材適所に振り分けなかった首脳陣に問題があるのか。意見の分かれるところだ。
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