今日から広島との首位攻防3連戦、その前に「エッ、おかしい」と首をかしげた18日DeNA戦での大勢起用【柴田勲のコラム】

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DeNA戦での解せないこと

 さあ、巨人が正念場を迎えた。20日から東京ドームで広島を迎えて首位攻防3連戦だ。

 現在、1位の広島とのゲーム差は「1」。3タテを喫するようだと赤ヘル軍団に優勝マジック「30」が点灯する。巨人、3タテだけは絶対にダメだ。勝ち越してもらいたい。

 ついこの間までセ・リーグは広島、巨人、それに阪神、DeNAの“四つどもえ”と記していたがDeNAが後退し、“三つどもえ”となり、ここにきて阪神が4カード連続負け越し、広島とのゲーム差が「5」に開いた。

 これは厳しい。巨人とは「4」ゲーム差。上にいる2チームを追わなければならないし、4位・DeNAには「3.5」ゲーム差と詰められている。

 どうやら、巨人、広島のマッチレースとなってきたようだ。

 その巨人、18日のDeNA戦(横浜)で解せないことがあった。1対1の同点で迎えた10回、抑えの切り札・大勢が6番手で登板した。

 大勢はわずか5球で打者3人を抑えた。これは次の回もいかせるな。こう思って見ていたが、11回に打順が回ってくると、巨人ベンチは代打に泉口友汰を起用した。

5球で降板…こんなのは見たことがない

 5球でお役御免だ。この試合に勝ちたいから大勢を出したんだろう。だったら、「最後までお前に任せた」ではないか。

 11回から登板した平内龍太が、タイラー・オースティンにサヨナラの一発を浴びたから言うんじゃない。あれは力の差だ。仕方がない。

 大勢はまだ25歳、故障からしっかり復帰してきた。連投していたわけではない。30~40球くらいはどうってことはない。ブルペンで投げるくらいの気持ちで行ってこいでいいんだ。限定1イニングという契約でも結んでいるのか。そんなのはあり得ない。

 代打を出さずに打たせる手もあった。負けていなかったし、あらかじめ打順が回ってこないところに入れておくこともできた。最初から1イニングと決めていたのか。

 何度も言うが、「勝ちたい、負けられない」、こう思ったから大勢を出したんだろう。それがたった5球で降板……こんなのは見たことがない。

 大勢はワンポイントではない。最後までマウンドに立つのが仕事だ。第一、翌19日は試合がない。長く投げても休養は取れた。

 首をかしげた次第だ。

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