子犬の「死亡事故件数」で「大ウソ」を発表 ペット業界大手「ペッツファースト」の「コンプラ不在」

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子犬の死亡事故を「ゼロ」と虚偽の記載

 本誌(「週刊新潮」)8月15・22日号で、ペットショップ業界大手「ペッツファースト」が、8週齢以下の犬猫の販売を禁止する「8週齢規制」に違反している疑惑について報じた。動物愛護管理法で厳しく禁じられている行為、すなわち「幼過ぎるペット」を販売しているのではないか、という疑惑である。生後間もない子どもを親から引き離すことが生育のマイナスとなるのは、人間でもペットでも変わらない。虐待にもつながる行為ゆえに禁止されているわけだ。しかし、同社の問題はこれだけではない。あるブリーダーから仕入れた子犬の死亡事故が1年間で6件起きていたにもかかわらず、それを「0件」と偽ってHPで公表していた事実が明らかになったのだ。

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「週刊新潮」の発売後、同社がHPに出した見解には、本誌が“8週齢を過ぎていない可能性がある”と指摘した子犬の出荷元であるブリーダーに関する記述もあった。

〈2名のブリーダーは、過去1年で合わせて300頭以上の取引がありましたが、当社においての死亡事故などの発生は2名とも0頭0%であり、(中略)サイズが小さくても一切の死亡事故が発生していないことは、当社にとっても理想的なペットの発育状況であると判断できます〉

 しかし、ペッツファーストの従業員のみが見られる社内報を本誌が独自に入手して集計したところ、この2名のブリーダーから仕入れた子犬の死亡事故が1年間で6件発生していることが判明。つまり、「大ウソ」の数字を堂々とHPで公開したことになるのだ。

〈幼若ペット(仕入時330g)〉〈低血糖〉といった記述が複数

 それを指摘すると、ペッツファースト側は誤りを認め、

〈担当者がそれ(レポート)を読み間違えたようです〉

 と主張するのだが、6件も発生している死亡事故を0件と読み間違えることがあるだろうか。苦しい弁明と言わざるを得まい。

 件の社内報には2022年以降の販売前のペットの死亡事故の詳細が記されている。気になるのは、そこに〈幼若ペット(仕入時330g)〉、〈300g台の極小〉、〈低血糖〉といった記述が複数あることだ。300グラム台という体重は、環境省が公表している56日齢犬(トイプードル、チワワ)の平均体重を大幅に下回っている。また、8週齢に達していない子犬を母犬から切り離して流通に乗せると、低血糖になって死亡してしまうケースもあるのだ。

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