有村架純への言葉に「無神経」「配慮足りない」の声も…「海のはじまり」で残酷すぎる台詞が連発しているワケ

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視聴率はアップ

 まだある。何かと海の世話をしてくれる津野について、水季は同僚に「いまだに気持ち利用しています。最低です」と落ち込むシーン。自分に好意を寄せているように見える津野の気持ちを利用して、親子2人暮らしの負担を軽減しようとしている水季の計算が透けて見えてしまうのだ。

 その津野は、水季と海が暮らすアパートで偶然、「人工妊娠中絶に対する同意書」を見つけ、水季に「堕ろせ、って言われたの? 逃げたの?」と迫った。すると、水季は「待って、妄想頑張りすぎです」とピシャリ。さらに、「そいつは知ってるの」と問う津野に、水季は「知らない人のこと、そいつ呼ばわり」「津野さんだって何も知らないでしょ。海の父親(=夏)のこと、知らないのに悪く言わないでください」と怒りをむき出しにした。

 さらには、水季が母親の朱音(大竹しのぶ)に「海のこと、不安なことがなくなったら急に怖くなっちゃった。死ぬの、急に怖くなっちゃった」と泣きじゃくるシーンは、あまりにも悲しい。水季の死後、部屋を訪れた津野が遺品を片付けようとすると、朱音は「触らないで。家族でやるんで。大丈夫です」と突き放す。これでは、家族のように水季親子の面倒を見てきた津野の立場がなくなり気の毒ですらある。

 ただ、これらの“鬼台詞”は今後のドラマの展開にとって大事な伏線になっていくだろう。

「ラスト近くのシーンで『真逆な人、選んでるの、なんか腹立ってたんですけど。ちょっと(水季と)似てるんですね』(津野)、『似ていないと思いますけど』(弥生)、『知らない人のこと分かんないでしょ』(津野)というやりとりがありましたが、これは前段に登場した『津野さんだって何も知らないでしょ。海の父親のこと』という水季の台詞の“回収”になっています。朱音の『家族でやるんで』という台詞も、実の家族ではない弥生と津野の“疎外感”を改めて示す言葉でした。確かに視聴者をハラハラさせる鬼脚本ではありましたが、そこには確かな狙いが込められています」(前出の放送ライター)

 同ドラマの世帯平均視聴率は初回8.0%、第2話8.1%。第3話7.1%。第4話7.7%、第5話7.2%。第6話6.1%と推移。今回の第7話は前回から0.7ポイントアップの6.8%だった(ビデオリサーチ調べ。関東地区)。最終回に向けてV字回復となるのだろうか。

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