「病院前大乱闘」で逮捕されたクルド人が日本に再入国していた! 羽田で「救急車を呼べ」と叫び、入管施設でハンガーストライキ【スクープその後】

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「床に寝そべり“帰りたくない”“救急車を呼べ”」

 その後、2回目の難民申請を取り下げ、本人は昨年11月、トルコに帰国したが、

「この5月、弁護士から上陸特別許可を求める上申書が出された。右腕の治療とリハビリを日本で行いたい。また、病院に200万円の未払い金があり、それを支払いたいし、日本に親族もいるから、というのです。もちろん上陸拒否をしたのですが、本人がその日、羽田に来て、“帰りたくない”と床に寝そべり、“救急車を呼べ”と大声で叫ぶ。仕方なく羽田の収容施設に入れました」(同)

 日本とトルコとの間では3か月以内の短期滞在であればビザが免除されている。そのため、パスポートと飛行機代さえあれば、日本の空港までは簡単に来られてしまうのだ。

 男性の目的は川口に戻ること。そこで彼は、

「ハンガーストライキを始めた。脱水や低血糖の症状が出たので仕方なく仮放免の措置を取り、外に出したんです。しかし、手術をした病院に改めて聞いても、右腕についてはこれ以上の治療や処置は不要だという。しかも、昨年入院していた際も、病室で暴れたり、不満を述べたりして大変だったと。そこで強制退去の処分にしました」(同)

 現行の制度上、入管が出来うる中での厳正な対応である。

 それでも男性は抵抗をする。

「クルド人の仲間が車5台に分乗し、20人近くで入管に押しかけ、抗議に及んだ。護送官付きでようやくイスタンブール便に乗せたんですが、本人は“すぐにまた来る”“私は金持ちだから日本でもトルコでも良い生活ができる”と毒づいていましたし、日本にいる本人の家族も“すぐに再来日させてやる”“弁護士やマスコミもいっぱい連れて来る”と抗議していました」(同)

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 クルド人に限らず、どの国の申請者の中にも、一定の割合で素行不良者は存在する。パキスタン人やバングラデシュ人や中国人らの中に、凶悪犯罪に手を染める者もいる。また、2022年の警察庁発表によると、犯罪で摘発された最多の外国人は、窃盗ならベトナム人、傷害や暴行では中国人となっており、クルド人のみをやり玉に挙げるべきでもないだろう。しかしながら、一部の在留クルド人が問題行動を起こしたり、日本人では考えられないような事故を起こしたりして、地域が迷惑を被っているのは事実である以上、今後も地域社会との共生は課題となっていくだろう。関連記事「『クルド人は真面目でよく頑張る』 トラブル頻発でも、解体業者が『クルド人作業員を好んで使う』知られざる理由」では、解体業の現場でクルド人が重宝される理由について、ともに働く日本人作業員らのコメントと併せて報じている。

デイリー新潮編集部

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