市川猿之助「一家心中」事件から丸1年の激変ぶり 愛らしい柴犬とともに公園へ【スクープその後】

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 昨年5月、都内目黒区の自宅で父・市川段四郎(享年76)と母親(同75)と一家心中を図り、自殺ほう助の罪に問われた市川猿之助、本名・喜熨斗(きのし)孝彦(48)。下された判決は懲役3年、執行猶予5年の有罪であった。判決に際し、彼は「自分の弱さも自覚し、周囲の方々に相談し、助けていただきながら、一日一日一生懸命に生きていこうと考えています」とコメント。今年6月には、この騒動によって公開が延期されていた劇場版「緊急取調室 THE FINAL」が、猿之助の代役として石丸幹二(59)を起用、公開に向けて動き出したことが発表された。一方の猿之助は、とても表舞台に戻れそうな気配がなく……。

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(以下、「週刊新潮」2024年5月30日号をもとに加筆・修正しました。日付や年齢、肩書などは当時のままです。)

 判決から半年、事件発生から1年がたった5月19日の午後4時過ぎ、猿之助は自宅近くの公園にいた。半ズボンにサンダル履き、Tシャツの上にざっくりと羽織った上着が体形を隠すが、引きこもりがちの日々のせいか、かなり痩せたようで、足もすっかり細くなっている。その足元に小さな柴犬が、ちょこちょことまとわりついていた。

 自転車の前かごに子犬を乗せて向かった先の公園は、住宅街の中にあってもひと気は少ない。近所の人が「最近犬を飼い始めたみたいで、一緒に出かけるのをよく見ますよ」と言うように、そこでおよそ2時間、園内を行ったり来たり、犬を歩かせ、自身も歩き、ときおりベンチに座っては、スマホの画面に目を落としていた。

 その後ろ姿には、かつて見た名優・怪優の存在感はない。帽子にマスクにサングラスといういでたちとはいえ、彼が猿之助であると気付く人はなく、帽子からのぞく後頭部は、坊主頭と言っていいくらい見事に刈り上げられている。

 歌舞伎の世界と縁が切れたわけではない。今年1月に行われた段四郎とその兄猿翁の追悼会で、いとこにあたる市川中車こと香川照之(58)が、息子市川團子(20)の指導に猿之助が当たっていることを明かしている。

 ただし、執行猶予が解けるのはまだ先のこと。罪を償ったあとの本格的な復帰を待望する声もあるという。

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 猿之助が指導にあたっているという市川團子は、主演したスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」を成功させ、9月からは「新翔 春秋会」で新歌舞伎十八番の内「春興鏡獅子」に挑戦するなど、今後も活躍が期待される。猿之助は、取り調べの際に「許されるなら舞台に立ちたい」と供述していたというが、ファンの声に応えてその願いをかなえることはできるのだろうか。

撮影・大橋和典、末松友幸

デイリー新潮編集部

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