【光る君へ】ついに誕生する『源氏物語』 史実の紫式部はどんな動機から書きはじめたのか

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『枕草子』を超える読み物がほしい

 一条天皇(塩野瑛久)は『枕草子』を読みながら、「生まれ変わってふたたび定子に出会い、心から定子のために生きたい」と、しみじみ語った。NHK大河ドラマ『光る君へ』の第30回「つながる言の葉」(8月4日放送)。ここで描かれた寛弘元年(1004)は、皇后定子(高畑充希)が没してからおよそ4年後で、そのころ宮廷で『枕草子』が流行していたのは史実どおりである。

 定子の後宮に出仕していた清少納言(ファーストサマーウイカ)が書いた『枕草子』。国文学者の伊井春樹氏は、それを書いた清少納言の意識についてこう記す。...

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