世の中を“応援芸”でポジティブに! 慶大「応援指導部」出身のピン芸人「梅田元気よく」が明かす“伝統の慶早戦”秘話

エンタメ 芸能

  • ブックマーク

 パリ五輪に全国高校野球選手権大会……夏のスポーツイベントはまだまだ続くが、会場で欠かせないのは応援だ。特に高校野球はスタンドから声援を送る応援団や、テンポよく演奏を聞かせるブラスバンドも観戦の楽しみになっている。その“応援”を武器に、「あらゆるマイナスなことをプラスに変える」ネタで活動している、(おそらく)本邦初の“応援芸人”が梅田元気よく(28)だ。しかも本物、慶応大学応援指導部出身である。早速、元気をもらいに話を聞きにいった。

応援の力でマイナスをプラスに

 学ランに赤い鉢巻き。見るからに応援団のスタイルだが、声の張りや腕の振りなど、シャープな体の動きは見事というほかない。その梅田のネタだが、まずは舞台上手から、

「フトー、ハーイ! フトー、ハーイ!」

 と、大きな声を出しながら入場して来る。

「不倒敗(ふとうはい)と言っています。倒れず敗れず、という意味です。喉のチューニングも兼ねて、声出ししながら準備に入る。自分や仲間を鼓舞する、慶応大学応援指導部の伝統です。ネタの前にやると身が引き締まるので、いいですよ」

 そして「応援の力でマイナスなことをプラスに変える」ネタに入る。「口喧嘩」を応援する。まずは「元気よーく!」の掛け声から入り、慶大応援指導部の第一応援曲でチャンステーマとしても知られる「ダッシュKEIO」のリズムに乗せて、

「口喧嘩はいい~ぞ、口喧嘩はいい~ぞ、口喧嘩はいい~ぞ~。いいとこあるぞ! いいとこあるぞ!」

 と振り、「ケガしない」とオチをつける。「お通夜」なら「お通夜はいいぞ お寿司食べられる」。他にも三々七拍子に合わせて応援するネタもあり、お題が「音痴」なら「♪音痴 いいぞ 完全に オリジナル」。さらに「マルチ詐欺」なら「目を見て話してくれる」。「親の離婚」なら「苗字を選べる」……。

 舞台では、観客からのお題にも応じてくれる。唯一無二の「応援芸」を生んだルーツはどこにあるのだろうか。

次ページ:慶大応援指導部の伝統

前へ 1 2 3 次へ

[1/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。