夏の甲子園、「チームの勝利」と「選手への愛情」の狭間で…有田工と熊本工、二人の監督の“投手起用を巡る重い決断”
今夏の甲子園出場の49校中、1人の投手だけで各都道府県大会を勝ち抜いたチームはいない。いまや高校野球界でも「継投」はスタンダードとなり、特定の投手に比重がかかる“エース頼み”のような勝ち方の方がむしろ稀になり、そうした投手起用を行うことへ、強い批判が集まる傾向も強くなってきた。【喜瀬雅則/スポーツライター】
***
投手の肩、肘への負担軽減、さらには暑さを増すばかりとなっている昨今の夏の気象条件など、あらゆる観点から考えてみても、複数投手による「継投」での投手起用は、むしろ当然のあり方なのかもしれない。...