新婚妻に浮気サレて2年で離婚、再婚したら今度は… 40歳夫が味わった“不倫の連鎖”体験

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 尾崎信史さん(40歳・仮名=以下同)が結婚した同僚の葉子さんは、浮気体質の持ち主だった。夫婦になって1年足らずで50代の“おっさん”との関係が明るみになるも、「何を怒っているの」「結婚は結婚」と悪びれる様子もない。うつ状態に追いやられた信史さんは離婚を決意し、2年半の結婚生活に終止符を打った。だが去り際の葉子さんの“捨て台詞”によって、彼のプライドは粉々に……。その後、同僚の夫と略奪婚した葉子さんが退社したことで、信史さんはなんとか気持ちを立て直していった。

(前後編の後編)

 ***

 誰かを傷つけたりはしたくない。信史さんは離婚後、そう思いながら生きることで、ズタボロになった心を必死で立て直してきた。傷つけるより傷つく側のほうがましだ。そう思っていた。

 それもまた自衛策のようなものなのかもしれない。これ以上、傷つかないために、あるいは自分の傷をなめて治すために。

 離婚から5年たったとき、彼はようやく自分が少し元気になっていると気づいた。ある日、信史さんは葉子さんとよく待ち合わせした会社近くのバーにふらりと立ち寄った。

「カウンターだけの渋いバーなんですよ。好きだったんだけど離婚後はなかなか足が向けられなかった。やっとここにも来られるようになったなと思ってバーテンダーと二言三言交わして、ちびりちびりと飲んでいました。視線を感じて顔を上げると、止まり木の隅っこに見知った顔がいた。葉子と同僚だった真依子です。移動して隣に座って話してみたら、なんだかとても楽しかった。こうやって人とじっくり話したり、心から笑ったりするのも久しぶりだなとうれしかった」

“尽くすタイプ”の真依子さん

 よほどうれしかったのだろう 、その日はカラオケに行き、朝まで真依子さんと歌いまくったという。「うち、近いから寄ってコーヒーでも飲んでいかない?」と真依子さんに誘われ、その言葉に乗った。たまには羽目を外してもいいと思ったのだ。

「外しすぎました。真依子と抜き差しならない関係が始まってしまったんです」

 また同僚かと周囲に思われるのも気になった。あのふたりつきあってるんじゃないのと言われるのを恐れて、その日から2ヶ月後には婚姻届を出した。自分が立ち直ったことを証明したかったのと、周囲の反応をおそれるがゆえの結婚だったと彼は振り返る。

「結婚してからわかったんですが、2歳下の真依子は、僕が葉子と結婚して離婚する経緯をじっと見ていたそうなんです。そのころから好きだったと言われて、すごく感激しました。自分が気づいていないところで見てくれている人がいたんだとうれしかった。本音を言えば、なりゆきみたいな結婚だったんですが、真依子は尽くすタイプの妻でした。共働きをしていたのに、僕には家事ひとつやれとは言わなかった。何も言われないのをいいことに、僕は好きなようにしていた。元気になったから友人たちと飲みに行くことも多かったし、仕事も順調で出張が続いたりもした。仕事も私生活も充実しているというのは、こういうことを言うんだなあと思っていました」

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