TBSが急速に“韓国化”しているワケ 「VIVANT」の“大コケ”で下された大号令「グローバル化を急げ」

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現地のスタジオを見学

「Netflixで配信される韓国ドラマが世界的な人気を集める中、その制作ノウハウに触れたいTBSは、 映画『パラサイト 半地下の家族』やドラマ『愛の不時着』『サイコだけど大丈夫』などの強力なコンテンツを持つ韓国の総合エンターテイメント 企業CJ ENM(シージェイ・イーエヌエム)と、2021年6月に戦略的パートナーシップ協定を結びました。

 今年3月にはTBSのプロデューサーやディレクター約40人が韓国に渡り、CJ ENMの最新巨大スタジオを見学して驚嘆したそうです。その後、5月には両社で3本以上の地上波ドラマ、2本の劇場用映画を共同制作することで合意しました。うち1本が来年、TBS地上波のゴールデンタイムで放送される予定。キャストや脚本はすでに進行中で、若年層の視聴を狙った爽やかなストーリーが含まれているようです」

 それを聞いて思い出すのは、同局で2022年10月期に放送された本田翼主演の連続ドラマ「君の花になる」。崖っぷちのボーイズグループ「8LOOM(ブルーム)」の寮母(本田)が、「トップアーティストになる」という彼らの夢を抱きとめ一緒に成長していくというストーリーだった。

 K-POPグループの合宿生活を彷彿させる設定だが、グループのメンバーを演じた高橋文哉、宮世琉弥、NOA(ノア)らは、実際に「8LOOM」として22年10月に東京・有明アリーナで開催されたK-POPの祭典「KCON 2022 JAPAN」に出演している。この「KCON」の主催が、実はCJ ENMなのだ。

「1話1億円の予算を投入しても世界配信で大コケした『VIVANT』や日曜劇場の『アンチヒーロー』など、TBSの看板ドラマがNetflixで苦戦する状態が続いています。幹部からは『コンテンツのグルーバル化を急げ』という号令が下っていて、社員は世界に通用する番組作りを迫られているようです。

 また、赤坂を再開発する赤坂エンタテインメント・シティプロジェクトも影響しているようです。40階建ての高層ビルや劇場、ホールが新たに整備され28年オープン予定。TBSとしては、CJ ENMの協業によるミュージカルやイベントをオープンに合わせて招へいし、世界中から観客を集めたいところでしょう」(前出の放送ライター)

 民放各局の中でも収益やコスト意識にとりわけ敏感といわれるTBS。背に腹は代えられないのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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