「許されるなら、戦死した夫の後を追いたい」若くして3人の子のシングルマザーになった女性の絶望 #戦争の記憶
「この世の地獄」と形容された沖縄戦で、目を見張るような働きをみせた松倉秀郎さん(=上等兵、享年35)は米軍の反撃に遭い、最愛の妻と3人の幼い子どもを郷里に残して命を落とす。
その後、日本はポツダム宣言を受諾し降伏。兵隊にとられた夫の無事を祈り、ずっとずっと帰りを待ち続けた妻・ひでさんのもとに届いたのは、あまりに残酷な知らせだった。
「本当は夫の後を追いたい」
「幼子を抱えて生き抜くのは、死よりも苦しくつらいこと」
ひでさんは、夫の元上官に宛てた往信のなかで、こんな想いを吐露したのだった――。...