「徳川四天王」を先祖に持つ「超エリート将軍」は、なぜ東條英機打倒に奔走したか

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 徳川四天王(酒井忠次・本多忠勝・榊原康政・井伊直政)の酒井家の末裔(まつえい)にして、恩賜の銀時計と軍刀を二つながらに備える陸軍の「超エリート」。しかし、指揮を委ねられた初の機甲部隊を骨抜きにされて以来、東條英機(とうじょうひでき)とは不倶戴天の関係に。やがて東條内閣の打倒を画策して、公爵近衛文麿(このえふみまろ)に迫るが――。

 ベストセラー『独ソ戦』の著者として知られる大木毅さんは、新刊『決断の太平洋戦史 「指揮統帥文化」からみた軍人たち』で、日米英12人の指揮官たちについて、その決断の背後に潜む「教育」や「組織文化」、「人材登用システム」に着目して論じている。...

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