紅白で「少年隊、『仮面“ライダー”』です!」… 「加山雄三」の大失敗から学ぶ危機管理術
吉幾三の十八番エピソード
演歌歌手の吉幾三さんが、コンサートでよく披露している実家のお母さんの話です。
実家のお母さんは料理上手で、ご近所の人たちを家に呼んで手料理を披露することがあるそうです。
「母ちゃん、いっつも同じもんばかり作ってちゃ、村のみんなだって飽きちまうからな。
たまにはおしゃれなもんも作れ」
吉さんはそんなことを言いながら実家に帰ったとき、お母さんに「スパゲティ・カルボナーラ」の作り方を丁寧に教えてあげたそうです。スパゲティといえば、ナポリタンとミートソースしか知らなかったお母さんは、喜んでその作り方を覚えたのです。
さて、そんなことがあってから半年くらい経った頃。
ひさしぶりに実家に帰った吉さん、そういえば、カルボナーラの評判はどうだろうと思い出して聞いてみると、お母さんは満面の笑みでこう答えたのです。
「あー、おかげさんで村のみんな、美味い美味いって、大喜びで食べてくれてるよ、あの
スパゲティ・ボラギノール」
……。お母さん、痔の薬と間違えないで~。
加山雄三が“引き寄せ”てしまった言い間違い
1986年の大みそかに放送された第37回NHK紅白歌合戦。
白組のトップバッターは少年隊、曲は『仮面舞踏会』。この曲の紹介で、司会の加山雄三さんは、「紅白初出場、少年隊、『仮面ライダー』です!」とやってしまいました。
この間違い、スタッフから「絶対に『仮面ライダー』って間違えないでくださいね」と念を押されすぎた加山さんが、「仮面ライダーって間違えちゃいけない、仮面ライダーって間違えちゃいけない」と、繰り返し思っていたことが原因だったとか。
とかく、「失敗するんじゃないか」と思い込むと、かえって失敗を引き寄せてしまうもの。そうならないための魔法の言葉は、「失敗してもいいや」「失敗したって殺されないし!」。そう思えば、失敗から解放されます!
(ポイント)「失敗してもよい」と考えると、逆に失敗はなくなる
※この記事の前編では、同じく『一流は何を考えているのか』(Gakken)より、5代目圓楽のうっかりエピソードより、危機を乗り越える対応力について触れている。