黒澤明監督の孫・秀之さんが結婚 出会いから約1年でゴールインのワケは「黒澤家流のファミリーの形」にあった

エンタメ

  • ブックマーク

 世界のクロサワこと故・黒澤明監督の孫で衣装デザイナーの黒澤秀之さん(46)と女優の秋定里穂(りお)さん(41)が5月25日に入籍した。二人を出会いから1年余りで結婚へと導いたのは、黒澤家流の“大きな家族愛”だった。

「こんな優しい人に初めて会った」

 初対面は2023年3月、共通の知り合いの食事会。

「人のリズムにピタッと合わせてくる感じで、こんな優しい人に初めて会った」

 里穂さんはその場でぞっこんに。秀之さんも彼女に「シャイで、面白いところもあるな」と好感を抱いた。

 車で来ていた秀之さんは、帰路が同じ方向の里穂さんに「よかったら送ります」と声をかけ、車中で互いのことを語り合った。里穂さんが、映画「海よりもまだ深く」(16年、是枝裕和監督)の主題歌「深呼吸」(ハナレグミ)のMVに出演した際の衣装は、秀之さんの母で同じく衣装デザイナーの和子さんが手がけたものだったと分かり、話は大いに盛り上がった。

 月内の再会を約束するも、予定した日の前日、和子さんが仕事中に倒れて意識不明に。里穂さんは彼に伝えた。「心配ですね。何でもします。言ってください」。

 和子さんは9時間に及ぶ手術を終え、ICUへと移ったが、状況は予断を許さない。母に代わり衣装デザインで会社を引っ張る立場となった秀之さんは1カ月以上、里穂さんに連絡する余裕すらなかった。

 里穂さんはその間、LINEで様子を尋ねるスタンプを2度ほど送ったが、秀之さんいわく「あんな状況でグイグイ来られてもそれどころじゃないし、音信不通になればむしろ縁が切れると思ったくらい」。

秀之さんを“決心”させた言葉

 やがて状況が落ち着き、6月に車で東京湾アクアラインを渡って房総半島を訪れた。秀之さんがかねて口にしたいと切望していた館山市にある「木村ピーナッツ」のピーナッツソフトクリームを食べに行ったのだ。そのとき、里穂さんの気持ちは固まっていた。「私は覚悟を決めています。結婚、籍、同居はどうでもいい。そばにいて力になれればそれでいい」と彼に伝えた。

 秀之さんは母のこともあり、一旦は「今は結婚とかを見据えた付き合いは考えられない」と答えた。里穂さんが子どもを欲するなら、年齢的に行動を急ぐ必要がある。でも、すぐには無理だ。彼女には俺でいいのか、という思いからだった。

 しかし、里穂さんの「そんなのはどうでもいいんです」という言葉に、秀之さんは決心する。「そこまでの覚悟があるのなら放っておけない。これも縁です」。

次ページ:黒澤家流の“ファミリーの形”

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。