【インタビュー】「売名」「偽善」と言われても……杉良太郎が提言する「刑務所を株式会社に」
達成感はない
このように、私は刑務所を一種のブランドにして新たな価値を生み出そうと考えている。そこが元受刑者の再就職先になれば、彼らの勤労意欲の喚起だけでなく、働くことの意味を理解させられると思うからです。
私は法務省のほかにも、厚生労働省で予防医療や未病という概念の普及と対策活動を、警察庁で特殊詐欺対策を中心とした防犯のあり方や、犯罪加担者を減らす取り組みに従事しています。私の活動は多岐にわたりますが、すべてに共通して言えるのは、「自分ができること」や「こうすべきだ」と思ったら、それを、すぐ行動に移してきたということです。
とはいえ、私は一度も「やってよかった」というような達成感や満足を覚えたことがありません。次々と問題が出てきますし、新たなアイデアが浮かんでくるからです。私にはいまも多くの課題が残されていますから、この道はずっと続いていく。まだまだ、これからですよ。
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前編では、刑務所慰問60年超の経験に基づき、刑務官や受刑者の処遇改善について述べている。
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