中日「根尾昴」、6失点KO負けで登録抹消…プロ野球OBが「今こそ二刀流での起用」を薦める理由
今こそ二刀流
「根尾くんの今後ですが、こうなると先発は無理だと言わざるを得ません。普通ならセットアッパーやクローザーとして育てることになるわけですが、私はずっと根尾くんのバッティングには非凡なものがあると考えてきました。ピッチャーに専念することでバッターとしての道を諦めるのは惜しい。実際、4日の広島戦では2回にタイムリー二塁打を放っています。となると、根尾くんが大阪桐蔭時代にやっていた“二刀流”を復活させるべきだと思うのです」(同・広澤氏)
ドジャースの大谷翔平は投手と打者の二刀流だ。だが、大阪桐蔭時代の根尾は、投手、野手、打者、いずれも一流の“三刀流”だった。
「根尾くんもプロ入り6年目の24歳です。もう時間的な余裕はありません。1軍に上げ、試合の流れで選手交代の必要が生じたら出す。ある時は内野や外野を守り、ある時はリリーフピッチャーとして登板。そして打者として打席に入る。甲子園では見事にこなしていたのですから、根尾くんならプロでもできます。もし三刀流が駄目というなら、それは中日の責任です。あれだけの才能を持つ原石が、プロ入りして実力が落ちたことになります。一体、中日は何を考えて根尾くんを育成してきたのかと厳しく批判されても仕方ないでしょう」(同・広澤氏)
根尾の復活が可能な球団
Xを閲覧すると、根尾は現役ドラフトで他球団に移籍したほうがいいという声が多いことも分かる。それだけ中日の育成方針に疑問を持つ野球ファンが多いのだろう。
ただし、根尾は岐阜県の飛騨市出身。中日の親会社が東海地方のブロック紙である中日新聞だということを考えると、根尾という“宝”を簡単に手放すとは考えられない。
「私が気になるのは、根尾くんの表情です。つまらなさそうに野球をやっているのです。意外にプロ野球選手は、気持ちが顔に出ます。表情から選手の緊張や興奮、不安を読み解くのは難しいことではありません。根尾くんの表情は、自分とは異なる考えを首脳陣に強制され、それに納得していない精神状態に見えます。根尾くんが活き活きした表情を取り戻すためには、面倒見がよく明るい雰囲気のチームがベストでしょう。セ・リーグならDeNAかヤクルト、パ・リーグなら新庄剛志監督の日本ハムが最適なのではないでしょうか」(同・広澤氏)
註1:広島 小園 根尾撃ち!! 同学年右腕から2安打1打点 6連勝で貯金11 広島6-4中日(デイリースポーツ:8月5日)
註2:中日根尾 今季初1軍 当面はリリーフ起用(日刊スポーツ:5月6日)
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