「要領のいい人はずるい」という安易な思い込みが不幸のもとになる ヒトはいつ「歪み」を抱えるのか

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 良かれと思って口にする言葉が、実は極めて無責任な言葉となることがある――『ケーキの切れない非行少年たち』の著者として知られる臨床心理士の宮口幸治さんは、そう指摘する。相手の状況次第では、勘違いのタネとなりかねないからだ。結果として、それらは「判断の歪(ゆが)み」を生み、人を不幸にしてしまう、と宮口さんは説く。

 前編ではその実例として、「みんなと同じでなくていい」「人によって態度を変えるな」などをご紹介した。後編では、さらに一見ポジティブな言葉に潜む落とし穴、さらには「一見もっともらしい言説」が生む勘違いについて見てみよう。...

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