「人によって態度を変えるな」という説教が罪作りな理由 ヒトはいつ「歪み」を抱えるのか

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 勘違いや思い込みによって人間関係が悪化したり、トラブルを起こしたりすることは珍しくない。ベストセラー『ケーキの切れない非行少年たち』の著者で臨床心理士の宮口幸治さんは、医療少年院で数多くのそうしたケースを目の当たりにしてきた。新著『歪んだ幸せを求める人たち ケーキの切れない非行少年たち3』で紹介される少年の例は衝撃的だ。

 人間関係で悩みを抱えたこの少年は、自ら命を絶とうと考える。問題はその先だ。彼には自分をかわいがってくれる祖母がいた。その祖母を悲しませたくない。...

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