1日30秒で絶大な効果が! 医師が提唱する「ドクターズスクワット」とは? 「生活習慣病、腰痛が改善」

ドクター新潮 ライフ

  • ブックマーク

普通のスクワットとの違い

 さて、前置きはこのくらいにして、ここからはドクターズスクワットの具体的な方法をお伝えすることにしましょう。

 ドクターズスクワットは、一般的なスクワットと違って、しゃがんだところからスタートします。その上で、

(1)まっすぐ立ち上がる

(2)まっすぐ腰を下ろす

 この動作を30秒間、ゆっくりと繰り返すだけです。

 息を吐くと筋肉に力が入りやすくなり、吸うとリラックスした状態になるため、立ち上がるときにフーッと息を吐き、しゃがむときに鼻から息を吸えば、スクワットの効果をより高めることができるでしょう。スタート位置のしゃがむ姿勢は、和式トイレで用を足すときのような格好をイメージしてください。また、一般的なスクワットでは手を頭の後ろで組んだりしますが、ドクターズスクワットではプールで泳ぐときのように両腕をそろえて前に伸ばしたポーズをオススメしています。スクワットではバランスを崩して前や後ろに倒れてしまうことがありますが、この姿勢なら前後のバランスを取りやすいので倒れる心配がありません。

 もし、バランスを崩して尻もちをついてしまうのが怖いのであれば、お尻の下に低いイスや踏み台を置いて、腰を下ろす際にその上にお尻をつけてしまっても構いません。また、伸ばした手を壁やテーブルについてバランスを取るのもオススメです。

初心者でも正しいフォームになる

 一般的なスクワットは「両足を肩幅より少し広めに開き、つま先と膝の方向を同じにして、背筋を伸ばしたまま太ももと床が平行になるまで腰を落とす」などと説明されますが、筋トレ初心者の方がこれを忠実に実践するのはかなり難しい。その点、ドクターズスクワットなら「立ち上がる」「腰を下ろす」という日常の動作を繰り返すだけですから、初心者でも正しいフォームで迷うことなく取り組むことができます。

 それから、スクワットで最も大切なのは「体をしっかり上下させること」と「姿勢を維持すること」です。しっかり腰を下ろしてから立ち上がるという動作をしないと筋肉を十分に刺激できませんし、姿勢が崩れてしまうと体を痛めかねません。ドクターズスクワットなら、しゃがみ込んだ状態からスタートするので、上下運動の幅もしっかり確保できる。簡単な動きの繰り返しですし、1回30秒なので姿勢が崩れることがありません。一般的なスクワットでは腰をゆっくり下ろす過程でふくらはぎや太ももがプルプルとけいれんし、どうしてもしゃがみ込みが甘くなったり、姿勢が崩れたりしてしまいがちですが、ドクターズスクワットではそのような問題も回避できるのです。

次ページ:1日1セットでも

前へ 1 2 3 4 5 次へ

[3/5ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。