「武者小路実篤」が私財をつぎ込んだ“理想郷”が「限界集落」に…残った村民は3人だけで「現状維持が精いっぱい」
第1回【“奔放すぎる妻”が次々に若い男と「恋仲」に…文豪・武者小路実篤の理想郷「新しき村」で女たちが織り成した“複雑な人間関係”】からの続き
「仲よき事は美しき哉」の言葉などで広く知られる武者小路実篤。彼が残した「村」をご存じだろうか。「万人が調和して暮らす理想郷」を目指した「新しき村」である。1918年に宮崎県児湯郡で開村したものの、1939年にダム建設の影響で大部分が埼玉県入間郡に移転。戦争を経て現在まで続くその過程には紆余曲折があった。
ジャーナリストの菊地正憲氏は2006年、村民が20数名に減少していた村を取材。...