実姉が明かす、ブレイキン代表「シゲキックス(Shigekix)」を育てた“文武両道”の教育方針 「幼い頃の弟のあだ名は“小さいおじさん”でした」【全2回のうち第1回】

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それぞれ違うスタイルが魅力のブレイキン シゲキックスら代表4名には「最後まで走り切ってほしい」

 ブレイキンにとって初の五輪は、大会の閉幕が差し迫った日本時間の8月10日と11日に幕を開ける。次のロサンゼルス五輪では採用が見送られたものの、競技自体やシーンへの注目度は今回の五輪をきっかけに、格段に高まっている。

 残念ながら彩弥さん自身は代表入りを果たせなかったものの、五輪に向けや強化合宿で時間を共にしてきたB-BOY/B-GIRLに対して「最後まで走り切ってほしい」とエールを送る。

「ブレイキンの魅力は、それぞれが違うスタイルを持っているところにあると思っていて。五輪をきっかけに、他者との違う魅力を理解し合う私たちの考えがもっと広まってくれたら、些細な考え方の違いで起こる衝突や戦争もなくなっていくんじゃないかと思いますし、このタイミングでブレイキンを知ってくださった方が、選手たちのパフォーマンスを見て勇気付けられたり、より人生が楽しいものになってくれたりしたら嬉しいなと思います」

国際オリンピック委員会(IOC)が定めたオリンピック憲章には「平和でよりよい世界の構築に寄与する」と書かれている。新競技のブレイキンが、戦乱の続く現代に一筋の光を指すことになるのかもしれない。

第2回【「五輪採用でブレイキンのレベルは驚くほど上がってます!」シゲキックスの姉・半井彩弥が語る“商社に勤務”しながらパリを目指した日々】では、半井彩弥選手が、現在の心境や、ブレイキンが五輪の正式種目になってから起こった変化、世界を目指して戦ってきた日々、ブレイキンという競技の今後について語る。

白鳥純一(しらとり・じゅんいち)
1983年東京都生まれ。スポーツとエンタメのジャンルを中心にインタビューやコラム記事の執筆を続けている。

デイリー新潮編集部

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