ハリス支持なら浮動票は一気に…トランプが怯える「テイラー・スウィフト」 前回の大統領選でトラウマが?

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テイラーに「支持しないで」

 現時点の情勢を見ると、調査によってバラつきはあるものの、トランプ、ハリス両氏の支持率の差は1~2%となっている。いまだ投票先を決めかねている有権者も10%程度おり、それゆえテイラーがハリス氏の支持表明をすれば「一気に流れがハリスになる可能性がある」状況であるというわけだ。

 当然だが、これにはトランプ氏も焦っている。

 そもそも、今回の選挙戦に向けてトランプ氏は、バイデン氏との対戦を見据えて長期的な戦略を立てていた。それがハリスに代わったことで、根底から戦い方を変えなくてはならなくなってしまったのだ。これは容易なことではない。

「トランプのバイデンに対するネガティブ・キャンペーンは勢いに乗っていました。そもそもトランプもバイデンの性格は十分に心得ていたので、何があっても出馬の意志は曲げないと思い続けていた。そしてバイデン相手だったら勝算があったはずです」

 ただ、テイラーの動きを、トランプ氏も当初から念頭に置いていたフシもあり、

「前回の選挙戦の際は、テイラーを名指しして、『アメリカ史上最も腐敗した大統領であるバイデンなんかを彼女が支持するはずがない』などとSNSに投稿。さらに、自身の大統領在任中に米音楽業界に多大な貢献をしてきたことを挙げ『あれだけ金を稼がせてやった俺に対して不誠実になれるわけがない』と恩着せがましい表現で牽制していました。ところが今回は、『バイデンだけは支持をしないでくれ』とトーンダウン。対外的にも余裕を見せたかった狙いもあるでしょう。ところがバイデン出馬断念でムードは一転、しかも、ハリスの出馬宣言で民主党は団結してしまった。トランプも目の前が真っ白になったはずですよ。とりあえずハリスの移民対策を攻撃してみたものの、逆にハリウッドのセレブがハリスを支持する原動力になってしまった。しかも、今や若者にもハリス支持の輪が広がっています。想定外の展開でしょう」

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後編】では、テイラーのハリス支持を後押ししそうな「子なし猫好き女」発言の影響について取り上げている。

渡邉裕二(わたなべ・ゆうじ)
芸能ジャーナリスト

デイリー新潮編集部

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