ハリス支持なら浮動票は一気に…トランプが怯える「テイラー・スウィフト」 前回の大統領選でトラウマが?

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【前後編の前編/後編を読む】“子なし猫好き女”発言が「テイラー・スウィフト」に火をつける… 選挙を左右する支持表明はいつ?

 米大統領選まで90日を切った。

 当初はドナルド・トランプ前大統領とジョー・バイデン大統領との一騎打ちで進んできた。それが一転、バイデン氏が選挙戦からの撤退を表明し、後継の民主党大統領候補としてカマラ・デヴィ・ハリス副大統領が指名されたことから、混戦の様相を見せている。ニューヨーク在住のフリーライターが言う。

「トランプはペンシルベニア州での演説中に暗殺未遂事件に遭遇しましたが、九死に一生を得た。しかも、不幸中の幸いと言うべきか、この事件によって『選ばれし者』と神格化され、共和党の中での求心力が一気に高まり、難を転じて福となすといった感じだったわけです。ところが、テレビ討論会で高齢不安が顕著になったバイデンから、20歳以上も若いハリスに相手が代わったことで、トランプの機運が変わってしまった。これまでのトランプ有利の流れに暗雲が立ちこめ始めているのです」

 実際、両者の支持率は拮抗している。

「短期決戦となるハリスの出馬には不安視する声もありましたが、それが逆に有権者の新たな期待を集めることになり、好感度も急上昇しています。特に、トランプもバイデンも嫌だという、いわゆるダブルヘッダーが一定数いたのですか、そういった有権者からも支持され始めているのです」

 とはいえ、「この状況を維持できるか」という不安もハリス陣営には漂っている。そんな選挙戦について「鍵はテイラー・スウィフトが握っているという」(同)というのだ。

 どういうことか。

「(テイラーは)、現時点では誰を支持するのか明らかにしていません。しかし、過去の動向からハリスを推すものと思われているのです。ただ、それを表明する時期がいつなのか? と、ハリス陣営も固唾を呑んで見守っているはずです。トランプ陣営としても実に悩ましいところで、テイラーの動きに警戒していますよ」

「カントリー歌手=白人音楽」。だから共和党支持、と思ったら…

 テイラーは、言わずと知れたアメリカン・アイドルのカリスマ的存在。幼少時代からカントリーに慣れ親しんでおり、そんな音楽性が基盤となっていたことが、米国で人気を博した理由のひとつであることは言うまでもない。2010年の「第52回グラミー賞」で「最優秀アルバム賞(レコード・オブ・ザ・イヤー)」に史上最年少で輝いたのをはじめ、昨年も、米経済誌「フォーブス」が選ぶ「世界で最も影響力があるセレブ100人」に、エンターテインメント界からビヨンセと並んで選出されている。

 そんなテイラーの人気に目をつけたのは当初トランプ氏で、一時期は彼女のファンであることを公言もしていた。これは、テイラーが「カントリー歌手」だったためだと目される。米国では「カントリー音楽=白人音楽」との認識が強く、本人が語らずとも、トランプ氏はテイラーが共和党の支持者だと信じていたはず。要は、トランプ流の白人へのアピールとしての“ファン公言”だったわけだ。ところが、

「前回(2020年)の大統領選で、デイラーはバイデンを支持しました。その結果、選挙戦に大きな影響を与えた。だから今回もデイラーの動向には注目が集まっているのです」(先のライター)

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