東京駅から乗り換えわずか1回で知る人ぞ知る「秘境駅」へ 昔の線路や駅舎が残る「奇跡の絶景」

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不便さも魅力に

 小幌駅は無人駅であり、特急列車が走っていますが、停車することはありません。山に囲まれた同駅の狭いホームで、特急列車が爆速で通過していく様子をみるのはスリリングだと思います。

 備後落合駅と比べて、小幌駅は乗り換えも多く、東京から片道6時間以上もかかるなど、とても行きにくい場所です。ただ、その不便さが訪れる人にとっては大きな魅力となっています。

 駅ではありませんが、今のうちに見ておきたいのが北海道・十勝地方にある「タウシュベツ川橋梁」です。かつては士幌線という鉄道に使われた橋梁ですが、現在は廃線となって、橋だけが残されています。壮大な景観は、一度は訪れる価値があると思います。

 アーチ上の橋梁が、年月を経て姿を変えながらも、今なお雄大な姿を保っていますが、崩壊の危険があるので橋を渡ったりすることはできません。ただ、雨などで川が増水すると、橋が浸食されてしまうんです。そのため、年々劣化が進んでいます。いつ崩壊してもおかしくない状況にあるので、行けるうちに行っておいたほうがいいと思います。

 あと、福井・敦賀の「旧北陸線トンネル群」も魅力です。すでに廃線になっていますが、一部のトンネルは道路に転用されていて、歩いて入ることもできます。昔に鉄道で使われていたトンネルが、そのまま現存しているのは非常に貴重です。

 トンネル群は文化財にも登録されていて、13本、存在します。“廃墟っぽさ”が魅力で、夏だとトンネル周辺の緑が美しい。SNSで“映える”スポットとなります。

デイリー新潮編集部

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