「球技もできないし、カナヅチ」 レスリングで金メダルの藤波朱理の父が明かした“運動音痴”な素顔

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母親が上京して減量用の食事を

 8月9日の女子レスリング・フリースタイル53kg級で見事金メダルを獲得した、藤波朱理選手(20)。父で日本代表コーチでもある俊一氏へのインタビューで明かされたのは、“運動音痴”だという意外な素顔だった。

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 藤波は中学時代の2017年から公式戦負けなしで、現在133連勝中。無論、今回の五輪でも金メダルが期待されていた。

 藤波の父で日本代表コーチでもある俊一氏は2日、娘とともにパリに向かったが、その直前の取材にこう語っていた。

「今取り組んでいるのは、基本のところです。今さら大きく変えるつもりはないので、まず構え。だいぶブレなくなったのがいいですね。そして組手。あと、タックルに入ってからの処置の速さね。基本動作を徹底してやっています」

 さらに、

「あとは体重調整、減量です。冬ごろには62キロくらいあったので、8~9キロは落とさないといけない。今年3月からは母親も上京してきて、3人暮らし。もっぱら母親の料理を食べています。肉にしても、脂肪分の少ないささみとか、胸肉とかにしています。あと、ブルーベリーやバナナ、キウイなどを入れたヨーグルトなどです」

「赤ワインを一緒に飲めたら」

 3月のある日、練習中に右肘を脱臼し、手術を受けた。

「あの時は腕が外れて逆を向いとるわけやから、動かさんように救急車呼んで、病院行ってね。えらいことになったとちょっとパニックになりましたね。ただ、ケガしたのが膝やったら動けないから絶望的やったけど、肘やったから。体力づくりのトレーニングが重点的にやれたから、かえって良かったですよ。構えがしっかりして体のブレもなくなったし、力負けしなくなりました」(同)

 去年の世界選手権で優勝した約2カ月後、藤波は20歳の誕生日を迎えたが、俊一さんはその時のことをこう振り返った。

「お祝いに家族でフランス料理店に行って食事をしました。その時娘はちょっと飲んでいましたが、強いほうなんじゃないかな。顔が赤らんでいませんでしたから。ビール、ワイン、シャンパン。初めは20歳になったらお酒を飲むと言っていたんですが、その時きりで“やっぱりやめるわ”と。体重増えるからね。だから誕生日以来で、五輪の試合が終わったら赤ワインを一緒に飲めたらいいね」

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