「御国の柱礎」「大現神天皇の稜威」――静岡の名門校で歌われていた「皇室賛美」校歌がたどった運命とは?

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 校歌斉唱の目的のひとつは「愛校心」を高めることですが、戦前の日本では、それ以上に「愛国心」を養うことを重視する傾向があり、歌詞の中に「忠君愛国」的な文言が含まれていることは珍しくありませんでした。

 ところが、太平洋戦争の敗北によって、そのような校歌は歌詞の変更を余儀なくされていきます。音楽社会史を専門とする東京大学名誉教授の渡辺裕氏は、新刊『校歌斉唱! 日本人が育んだ学校文化の謎』(新潮選書)(新潮選書)において、この校歌の「戦後処理」という問題を取り上げています。...

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