フランス柔道の育ての親「粟津正蔵」が語った、64年東京五輪・無差別級の“日本敗北” 「誰をぶつけても勝てなかった」

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 日本の4倍もの柔道人口があるとされるフランス。パリ五輪でも注目され、テディ・リネールが男子100キロ超級で3度目の金メダルに輝いた日は、マクロン大統領も会場に駆け付けるほどだった。そんなフランス柔道の礎を築き、“育ての親”と慕われる日本人といえば粟津正蔵である。亡くなる前年の2015年、当時92歳だった粟津はパリ郊外の自宅で自身の柔道人生と、フランス代表コーチとして参加した64年の東京五輪を語った。【ジャーナリスト/粟野仁雄】

(全2回の第1回)

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