「知名度の小泉進次郎氏」か「能力の小林鷹之氏」か 自民党総裁“若返り”するなら可能性が高いのはどっちだ
政治家としての実力は
党の重鎮から寵愛を受ける点も共通しているが、政治家としての実力はどうか。
二人と親しい関係にある永田町関係者が解説する。
「進次郎氏は付属小学校から関東学院大学に進み、卒業後は米コロンビア大学院、米シンクタンクの戦略国際問題研究所を経て、父・純一郎元総理の秘書となった。頭が切れるタイプではなく、“約束は守るためにありますから、約束を守るために全力を尽くします”といったコメントがネットなどで“進次郎構文”と揶揄されることもありますね」
小林氏は対照的だ。
「千葉県内の公立小学校から、難関校として知られる開成中高、東大法学部に進学。大蔵省(現・財務省)を経て政界入りしたエリートですが、父はサラリーマンで親族に政治家は不在というたたき上げ。党の若手の中でも図抜けた政策立案能力の持ち主として、先輩議員から一目置かれる存在です」
周囲の評価も対照的だ。
「進次郎さんは飲み会の場でも決して素を見せず、発言にも慎重で余計なことは絶対に言いません。だから、彼の周囲は常に緊張感が漂います。最近まで携帯番号を聞いても“ケータイ、持ってないんですよ”と滅多に教えなかったし。もっとも、ここにきて付き合いを増やしたり、改憲議論に取り組み始めています」(自民党の50代議員)
他方の小林氏はというと、
「ピカピカの経歴ながら謙虚な物腰で、酒は強くないのに同期や先輩との飲み会にはしっかり付き合います。カラオケもうまく、尾崎豊を見事に歌い上げることも。政界進出の際に谷垣禎一党総裁=当時=を頼ったのでリベラル系と見られがちですが、思想信条は保守系。前回の総裁選では高市早苗経済安保相の推薦人に名を連ね、保守系のウケも良い」(当選同期の議員)
進次郎氏は「政策の理解力が圧倒的に不足」(党ベテラン議員)しており、小林氏には「党務の経験が乏し過ぎる」(同)との指摘も。