ジェシーはなぜファンをキレさせる発言をした? 「“疑似恋愛”をウリにするジャニーズの呪縛から解放」

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過剰な反応が起きた理由

 アメリカ人の父と日本人の母を持つジェシーは、故・ジャニー喜多川氏に見いだされて10代で旧ジャニーズ事務所に入所。今年になって独立、個人事務所を開設したばかりだった。

「なぜ、ここまで過剰な反応が起きたかといえば、ファンたちは新曲やコンサートのたびに多額のお金をつぎ込み、自分たちが“ここまで育ててきた”という母性にも似た感情を強く持っているからです」

 そう指摘するのは、放送作家でコラムニストの山田美保子氏だ。

「ジェシーが籍を置くアイドルグループは、旧ジャニーズ事務所の中でもデビューまで時間がかかったほうで、無名時代からファンが支えてきた過去があります。それが来年でCDデビュー5周年、結成10周年。つまりはメモリアルイヤーに向けてファンたちが応援していこうといった矢先に、ジェシーは個人事務所を設立。その直後、今回のような熱愛報道が出て、おまけに軽い調子のコメントを出されてしまえば、ファンとしても逆なでされた気持ちになったのは理解できます」(同)

“疑似恋愛”

 そもそも旧ジャニーズ事務所が健在なら、交際報道に対して所属アイドル本人がコメントすること自体、稀有(けう)なことだったとして山田氏は続けて話す。

「男性アイドルと女性ファンの間に“擬似恋愛”を生じさせることで、旧ジャニーズ事務所はファンを増やしてきました。ジェシーはそこから自由になったとはいえ、もう少しファンの気持ちに配慮した発言をしてもよかったと思います。さすがに綾瀬さんの年齢を考えて“結婚まで待ったなし”と覚悟し、ショックを受けているファンも多かったはずですから」

 長きにわたって男女交際や結婚がタブーとされてきた“王国”の終焉(しゅうえん)。それを象徴する炎上騒動ともいえよう。

週刊新潮 2024年8月8日号掲載

ワイド特集「真夏の死角」より

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