「フワちゃん」炎上騒動で浮上する「有名人」と「裏垢」問題…人気タレントが裏垢を作る納得の理由

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裏垢は誰でも持っている

 とはいえ、一般人であってもXやInstagramなどのSNSをやっていれば、裏垢を何件も持っている人はたくさんいるし、別に珍しいことではない。10代の中学生や高校生は、学校の友人向けの本垢のほか、趣味用のアカウント、そして誰にも言えないようなことを話す闇アカウントなど、複数持ちが普通である。

 なぜ、アカウントの複数持ちが普通になっているのか。それは、SNS文化が普及し、アカウントがいわば個人のプロフィールや名刺代わりに使われるようになったことが影響しているだろう。

 芸能人は特に、Xがその人のイメージに直結すると考えられがちだ。そして、ひとたび失言でもしようものなら、社会的にも抹殺されかねない。その一方で、今のご時世、SNSの拡散力は無視できない。そこで、近年の芸能事務所では、所属する芸能人にSNSの活用を促しつつも、その投稿の内容に関しては厳しい制約を設けるようになった。

 こうなると、芸能人は本垢では無難なことしか書けなくなるし、実際そうなりつつある。そのため、公での発言が制限されがちな人気アイドルや著名人ほど、こっそりと裏垢を作っては、本垢でつぶやけない過激な投稿をしているケースが見られるそうだ。

芸能人ほど裏垢を持っている?

 本垢には一般的で当たり障りのないことを書き、言いにくい政治的発言や他人の悪口などは裏垢で発言するといった具合に使い分ける――。本音と建前の象徴のようでもあるし、人間の闇の部分が具現化されているともいえよう。とある大手芸能事務所のマネージャーが、芸能人の裏垢事情を打ち明ける。

「芸能人、特にアイドルは、ほぼ高確率でXやInstagramの裏垢を持っていると思います。裏垢で趣味の話をするぶんには構わないと思うし、政治的な発言をしている程度ならマシなのです。問題は、ライバルグループや番組で共演した芸能人の悪口を言っているケース。完全にアウトなのですが、困ったことにこれをやるために裏垢を使っているケースが多いと思われます」

 じつは、このマネージャーが担当していたアイドルも、本垢でライバルの悪口を誤爆し、間一髪だった出来事があるという。「幸い、Xを見ている人が少ない時間帯だったし、当時はフォロワーも少なかったので難を逃れましたが……」とのことだが、それ以降、担当する芸能人の投稿はピリピリしながら監視しているそうである。

「裏垢がバレるリスクは高いのですが、芸能人ってストレスが溜まる仕事だし、炎上トラブルがクローズアップされがちな昨今では、言いたいことが言えない雰囲気が醸成されているじゃないですか。だから裏垢に逃げるのだと思います。以前、担当していたアイドルに、裏垢は絶対に作らないようにと指導したこともあるんですが、結局、こっそり作っているようでした」

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