フワちゃんに残された道は「キャラ変」か「引退」? 「実はいい子」キャラでの延命は不可能か

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 お笑い芸人のやす子がXに投稿したメッセージに対して、フワちゃんが暴言としか言いようがないリプライをしたことが発覚した騒動。ライターの冨士海ネコ氏が「キャラ変するなら今」と提案する理由とは――。

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 フワちゃん、キャラ変するなら今じゃないだろうか。暴れん坊に見えて実はいい人。おバカに見えて実は賢い人。そういう二面性を売りにするタレントは多いが、周囲の芸能人による楽屋トークありきのものだ。でもさすがに、今回は仲良しタレントたちもかばいきれないだろう。やす子さんのX投稿に対する暴言は、誹謗中傷そのものだ。

「フワちゃんが海外に拠点を移している間に出演枠を増やしてきた、やす子さんへの嫉妬では」「いやいや、単にやす子さんを下に見たイジメ」等々。けれどもフワちゃんの視線は、きっとやす子さんにさえ向いていない。「ねえ、あたしの面白コメント、みんな見て!」という、自分のコミュニティーの仲間たちだけを意識した発言に見える。

 そもそもフワちゃんは、そういう「20人くらいのクラスの中の人気者」という芸風とスケールだったはず。「バカ」「ムカつく」……フワちゃんの語彙は、短絡的で感情的だ。そして失禁やらポロリやら、原始的な下ネタで構成されている。まるで小学生男子のようなのだ。

 若年層から人気のあるYouTuberには、多かれ少なかれそういう側面がある。やっちゃいけないこと、言っちゃいけないことをやるという悪ノリ。それは教室の片隅でやる分には大笑いできるのだが、ひとたびテレビという公共の場に出ると、内輪受けの域を出ないだけでなく、眉をひそめられることになる。

 フワちゃんの悲劇はそこにあったのだろう。とてもテレビに向く芸風でもスケールでもなかったのに、「実は大人の常識もあるので」という言い訳をつけて、誰彼構わず絡んでいく「クソガキ」パフォーマンスを求められ続けた。「まつもtoなかい~マッチングな夜~」で、かねてからファンだったというローラさんとの対談が大スベリしたこともある。そんなこともあって、おそらくフワちゃん自身が一番、自分の芸に限界を感じていたのではないかと思う。

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