「環境のためなら暴力もかまわない」 「シー・シェパード」創設者が逮捕 潤沢な資金の出所とエコテロリストの実態

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「ザ・コーヴ」の悪質性

「イルカや鯨を殺して食べる日本人は野蛮」とのイメージを世界中に植え付けたのが反捕鯨のアメリカ映画「ザ・コーヴ」だった。鯨漁の聖地・和歌山県太地町の人々を黙って撮影し、海がイルカの血で染まるように見えるシーン(実際はヤラセ)を撮影したり、作品内でイルカ漁を擁護した水産庁職員が解雇されたと主張したり(実際はウソ)して、立派な「反捕鯨プロパガンダ映画」に仕立て上げ、2010年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞することになった。

 シー・シェパードはこの映画をPR活動に利用し、世論を作りあげていった。その一方で、2016年にこの映画について反証する目的で公開されたのが、「ビハインド・ザ・コーヴ」だ。ロサンゼルスのグレンデール国際映画祭やチェコ共和国の国際環境映画祭で正式上映された。プロデュース、監督、カメラ、編集、宣伝、配給とひとりでこなした八木景子氏はかつて週刊新潮にこう語っている。

「資金不足から現地入りできませんでしたが、出品が決まった途端にシーシェパード幹部から、『映画を観た人々から質問攻めに遭うだろうから作品を見せてくれ。作品を買いたい』と連絡が来ました。もちろん断りましたが、彼らの潤沢な資金には恐れ入りますね」

シー・シェパードの人間を鯨料理店に

 他方、担当記者によると、

「デンマーク側は勾留期限となる8月15日までに日本に引き渡すかどうかを決定する必要があります。マクロン大統領のように反捕鯨の思想に共鳴してしまっている人が欧米には少なからず存在しています。しかし彼らが、グリーンピースの危険性についてどこまで理解をしているのかは疑問ですね。

 以前、ある日本人作家が外国人を都内で接待することになり、その人物がシー・シェパードに所属する人間だと聞いたので悪巧みをして内緒で鯨料理店に連れ出したそうです。意に介さず鯨の肉を食べているところで“実はこの肉は……”と真相を明かしたところ、全く驚かず“ええ、知っています”と答えたそうです。あの外国人は単にカネ集めのために反捕鯨を標榜していたタイプだったんじゃないか、とその作家さんは漏らしていました。彼らの”環境保護“には疑問の目を向ける人も少なからずいるということです」

 なお、シー・シェパードに真っ向から立ち向かった映画「ビハインド・ザ・コーヴ」の苦闘ぶりについては、関連記事(反捕鯨の本拠地で「ビハインド・ザ・コーヴ」が最優秀監督賞をもらったワケ 八木景子監督が語る)に詳しい。

デイリー新潮編集部

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