「金庫が空になるから」 父は日本医師会会長「武見厚労相」の破産寸前告白 いまどき重要閣僚が政治資金パーティーを開いた理由
父は日本医師会長
武見氏は日本医師会長を長年務めた武見太郎氏を父に持つ自民党厚労族のベテラン。自身は医師免許を持たないが、世界保健機関の親善大使なども務めた経験を持つ。永田町では日本医師会をはじめ、医療界とのつながりが深い人物との評価で、実際にその界隈からの献金が多くを占める。
昨年11月に行われた閣僚の資産公開では、【土地】4832万円【建物】1878万円【預貯金】4991万円【有価証券】NTT1万200株、北海道ガス7500株、ツムラ2250株、三井住友トラスト・ホールディングス311株、湘南ベルマーレ4株、国債1200万円、公社債1200万円【ゴルフ会員権】1口【自動車】3台、といった内容だった。あくまでも配偶者を含めた個人資産のレベルだが、これを踏まえると、武見氏が発した「破産」という言葉に拒絶反応を示す国民も少なからずいることだろう。
引退説も
「武見氏は参院の東京京都選挙区の選出で、過去に落選を経験し、直近の選挙でも最下位当選で得票率は10%未満。つまり“選挙に弱い議員”の典型です。その分カネもかかってきたのでしょうが、来年改選を迎えるにあたり出馬せず引退することがかねてささやかれてきました。もともと、そんな立場の人物を重要閣僚に起用する岸田文雄首相のセンスが疑われたものですが、武見氏が所属する派閥ボスの麻生太郎自民党副総裁に気を遣った結果だったのかもしれません」(同)
破産という言葉はいかにも大袈裟だと感じられたが……。
「そうですね。どちらかというと、自身が大臣であり、かつ国会議員である間にパーティーを開いておきたかったという思いが募っていたのではないかとの見方もありますね」(同)
麻生派は他と違って派閥を解消していない。派閥とカネの問題にやや無頓着なところもあったのだろうか。いずれにせよ閣僚の任命権者であり、9月の総裁選で再選を目指す岸田首相にとっては悩ましい振る舞いだったことだろう。
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