「金庫が空になるから」 父は日本医師会会長「武見厚労相」の破産寸前告白 いまどき重要閣僚が政治資金パーティーを開いた理由

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大規模なパーティーは自粛すべき

 武見敬三厚労相は8月2日の閣議後の記者会見で、自身の政治資金パーティーを7月に開いたことを明らかにした。大臣規範は「大規模なパーティーの自粛」を定めているが、これについては「盛大にやったわけではない」とし、抵触しない旨を説明した。が、自民党派閥の裏金問題に司直のメスが入った直後というタイミングもあり、理解を得るのはかなり難しそうだ。

 都内のホテルで行われた政治資金パーティーの会費は通常通り2万円。出席は数百人規模とのことだが、パーティー券はそれ以上が購入しているのが常で、2000万円ほどの収入を得た可能性がある。

「大規模なパーティーの自粛を求める大臣規範は2001年に閣議決定されました。が、“大規模”の定義はありません。武見氏は会見で大臣規範に抵触しない旨を説明したうえで、開催理由について、“私の事務所の金庫は7月中旬で全く空になることになっていた。背に腹は代えられなかった”と言っていたようです」

 と、政治部デスク。

破産宣言をしなきゃいけないぐらいの

 政治資金パーティーと聞けば自民党派閥の裏金問題がよみがえるご時世だ。

「パーティー券を売った際の収入が裏金になり、それが摘発されたわけで、その記憶がまだ新しい中で政治資金パーティーを重要閣僚が開いたことに“驚きを禁じ得ない”といった反応が多くありました。武見氏は“事務所が破産宣言をしなきゃいけないぐらいの状況であった”と開催理由を説明していましたが、それについても“まぁ懐事情が苦しいところはどこも同じで理解できなくもないけど、それを言ったらおしまいでは?”といった感想が聞こえてきましたね」(同)

「理解できなくもないけど……」のあたりをもう少し説明してもらうと、

「四半世紀前くらいまでは、私設秘書を多く抱えて、秘書同士が相手の名前を知らないくらいだったなんてことがありましたが、今はそういう時代でもない。なんだかんだとカネが必要だってことはあるんでしょうが、昔ながらの永田町の常識を押し付けるような発言を重要閣僚がするのはどうかと思うといったリアクションでしたね」(同)

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